どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

◎「新コロ〝濃霧〟」の道を照らすフォグランプ/  点灯中!しばらくは〈模索の旅〉がつづきます   ㉖いまどき「伝言板」!?

-No.2458-
★2020年06月14日日曜日
★11.3.11フクシマから → 3384日
★延期…オリンピック東京まで → 405日
★旧暦4月23日、二十三夜の月
(月齢22.4、月出00:29、月没12:17)





★駅に「伝言板」が復活した!?★

 パンデミック禍中の、先月(5月)下旬。
 新聞の「心つなぐ伝言板復活」記事に目を惹かれた。

 JR東神奈川駅横浜市神奈川区)に伝言板が復活(ほかにもあったのかも…)したのは、「新コロ、外出〝自粛〟」ムードのなか、ふだんなら駅空間の壁面を賑わす、観光地や旅行案内の掲出が激減したかわりに、若手駅員らのアイディアで手作り、改札口横に設置したしたものだ、そうな。

 おたがいさまに不安な心と心をつなぐ…願いは届いて、「それぞれの想いや気もち、励ましのメッセージなどの書き込み人が日を追ってふえた」とのこと。
 駅としては、4月30日に設置したこの伝言板。はじめは「緊急事態宣言」の解除までの役目と思っていたのが、思った以上の好評人気に背中を押されて、夏ごろまで設置をつづけることにした、という。

伝言板を通じて、駅利用者間のふれあいが感じられています。医療従事者に対する感謝だけでなく、駅員へのメッセージもあって元気づけられてます」と。

 いつごろから姿を消していったのだろう…そんなにムカシのこととも思えないが、たしか、皆がスマホの画面にばかり見入るようになってからでしたよね。
 気がついたら、一部の駅をのぞいて姿を消していた駅の「伝言板」。

 ぼく個人には、ほとんど伝言板に親しむチャンスがなく、交友関係にも利用する者がいなかったせいで、あまり実用的ではなかったのだ…けれども。
 なにかの折りに、ふと立ち寄った町の最寄り駅、伝言板に書きこまれたメッセージにその町の普段着の〝表情〟を嗅ぎとった記憶は、なかなか味わいの深い点景だった。

  ……………

 いまや、なにごともデジタル指向の世の中だけれど、いったん非常のコトあって、こんどのウイルス騒ぎのように不安な状況に陥ると、これまで邪魔扱いにしてきた〈ゆとり幅のあるアナログ思考〉の方が気もち和むものがある…から、だろうか。
 復活「伝言板」にメッセージを寄せるという行為にも、そんな郷愁めいた人の感情がありそうな気がする。

 「密にはならない」心がけ…でも、ふと「肩を寄せたくなる」人情にはかわりないようで、ほんとにヨカッタと、ぼくは思う。
 ヒト・モノ・カネの集まる都会には、こうなってみれば結局、なんの慰めも癒しもないことが、あらためてシラジラと知れ渡った。

 「新コロ」パンデミックのような〝非情〟事態(ただし、これも人間の勝手)に遭遇しては、国も自治体もさまざま組織もナニも、セーフティー・ネットの役にはたたないことがハッキリしてしまったのだから、やむをえない。
 ナニか、いい芽生えはないか、探したくなる。

  ……………

 ぼくはいま、「新コロ」後の新時代像を、懸命に想い描いているところだ、けれど。

 そこに通底する、ひとつの確固とした血脈には、〝個と個のつながりと幸せ〟がドカッと腰を据えるだろう…と思っている。

  ……………

 みずからも感染の恐怖に耐えながら岩張ってくれた医療従事者ばかりでなく。
 外注先の「職人を守れ」と、見舞金1000万円を配った住宅リフォーム会社の太っ腹社長があったし。
 テレワークはできない勤め人たちのために、東村山駅から新宿経由、東京駅行きの無料バスを毎朝1便、無料で提供しつづけた、その名も「銀河鉄道バス」があり。
 また、休校中の時間を活かして、マスクやフェイスシールドを手づくりした学童たちもあった。

 そうして「新コロ」禍、第1波のヨカッタ話し、しめくくりは。
 中止になった高校球児たち憧れの「春の甲子園」、選抜32校に各1試合だけだけれども、交流戦というかたちでの想い出プレゼント、お膳立てができたことは、大人たち責任世代の証しになった!