どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

※ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.108~ Japanese「ゴールデン・ブック」

-No.2471-
★2020年06月27日(土曜日)
★11.3.11フクシマから → 3397日
★延期…オリンピック東京まで → 392日
★旧暦5月7日、弓張月
(月齢5.9、月出10:21、月没23:28)





★そうだネ…たしかに「金本」デス★

「これは、金の本(ゴールデン・ブック)です!」
 北マケドニアの、在日外交官女性のひとりが、こんな率直な感想を述べていました。

 「異聞」とか、「異文化圏」の方からの遠慮のない発言には、ときに驚かされたり、思わぬ再認識に目覚めさせられたり……

 こんどの「箔紙」に挟まれてギッシリ詰まった〈金箔集〉は、いうまでもない金沢の伝統工芸(日本の金箔生産の99%を占めて…その大きな理由は高湿な気候にあるといわれます)。
 紀元前1200年頃に古代エジプトで製造が始まったと考えれれている「金箔」、日本には16世紀頃からあったようですが。

 この〈金箔集〉が展示されてあったのを博物館で観たこの方は、さながら「ゴールデン・ブック」であった…と、ため息まじりの率直な感嘆の告白。
 ついでに「金箔入りソフトクリームまである」…と讃えていました。

 じつはこの金箔、ほかにも、みなさんもよくご存じのとおり、さまざまな料理のトッピングや、羊羹・カステラ・葛きり・寿司などにまで採用されているのです…が。
 これも、もうご存知かと思います、食品としての金はべつに栄養にも毒にもならない、ひたすら豪華絢爛の演出効果用であること、いうまでもありません。 

 金箔は厚さ0.0001ミリ。1立方センチメートルの金(あるいは合金)から約10平方メートルの金箔ができる…といいますが。
 ぼくなど、なんど拝ませてもらっても、その超薄さがどうにもナットクはできません。それほど微細なものを、専用の金槌ひとつで打ち延ばしてしまう、というのですから、もう仰天あるのみ。

★ところで、北マケドニアってどこの国?★

 はい。
 もうしわけありません、地理好きのボクにもこれは盲点でした。
 歴史は古いんだよねぇ、たしか…と懸命に記憶を手繰ったけれども、お手上げで。

 調べて、やっと地図から掘り出しました。
 イタリア半島とトルコ・アナトリア半島の間に位置して、アドリア海イオニア海エーゲ海黒海に挟まれた東南ヨーロッパバルカン半島にある小さなお国。

 オスマン帝国に統治された時代もあって、南はギリシャ、東はブルガリア、西はアルバニア、北はセルビアコソボと、四周を外国にとりかこまれた内陸国
 お世辞にも裕福とはいえない経済状況のようですから、「ゴールデン・ブック」にはほんとうにビックリしたのかも。
 なにせニッポンは、そのむかし、伝説の「黄金のジパング」でしたから、そんなイメージがどこかに、のこっていたのかも知れません。

 ともあれ
 外国では、ドイツ(バイエルン州)・中国(江蘇州)が主な産地で、フランスやイタリア、タイ・ミャンマー・インドでも製造されているそうですが、やはり珍しいものには違いなく。

 しかし、わがニッポンでは、さほどの珍品でもありません。
 仏像・仏具をはじめ、美術・工芸品、製本ほかの箔押し、建物の内・外装、建具、家具・調度などに幅広く使われています。
 歯科では、むかし、金歯というのが流行りましたが…いまはもう、すっかり沈静化!?

 それより、この女性外交官さん、「あぶらとり紙」にはふれていなかったのが、不思議なくらい。
 金箔製造の副産物(地金を挟むのに使われた箔打ち紙=和紙)として、かつて一世を風靡した「あぶらとり紙」。
 「肌にやさしい皮脂の吸いとり紙」を、ぼくも女性へのプレゼント用に買ったことがありますし、みずからも試して(なるほど…)効果を実感している優れもの。

 いまでも、高級「あぶらとり紙」としての評価にかわりはない…といいます。
 もし、ご存じなかったら、ぜひ。
 「金箔」産みの親の底力のほどを、おためしいただきたい! ものです。