◎「新コロ」後の「新世界」へ / ➀「見返し」の1ページ
-No.2492-
★2020年07月18日(土曜日)
★11.3.11フクシマから → 3418日
★延期…オリンピック東京まで → 371日
★旧暦5月28日
(月齢26.8、月出02:03、月没16:49)
◆7月13日(月)盆
「迎え火」の日。下目黒の五百羅漢寺に参詣。
法要は夕刻なのだが、午後、早めに出かけ早めに帰宅。
寺も「新コロ」対応、すでに春の彼岸からこころえて、卒塔婆の準備をすませてお参りする人を待っていた。
メガ・シティーの東都は、「新コロ」感染の広がり再発のなか、おまけに7月に入ってからは連日の梅雨空ゆえ。
ほぼ、ひと月ぶりの、外出らしい外出。
これから後…を「暗黙知」させるような。
気づきが、いくつかあった……
往路の東急・田園都市線、新型車両かあるいは対策措置の改造かは知らない(たぶん後者)、車内の座席配置がこれまでとはチガって。
上掲、写真のとおり。
ドアとドアとの間の座席が2席×3列、車のシートのごとき計6人掛け、それぞれの座席間とドアとの間には確然とした4つの間隙が設けられてある。
4枚ドアの、これまでなら8人掛け1連ベンチシートであったものに、昼間のせいもあり、座る人も1つずつ席を空けて(2席に1人)。このあたりのお行儀のよさ、(言われなくてもワカッテます)いかにも日本人らしいのが、おかしいくらい。
わが家の菩提寺がある辺りは寺町で、近所で有名なのは五色不動のひとつ「目黒のお不動さん」だが、都バスの停留所名は「羅漢寺前」。
寺町の盆・彼岸は、年寄り移動の最盛期で。墓前に般若心経を唱え、渋谷行きのバスに乗ると、なぜかこたびは〝自粛〟明けのお出かけに喜色あふれる、孫連れが目立った。
渋谷からは、JR山手線で新宿へ。
こちらは、まだ従来どおりのベンチシートが、きれいに1人分づつの空きを挟んで席が占められており。そのミゴトさに、間を埋めて陣取るのは気が退けた。
吊り革に掴って、乗客の動静を観察。
すると、ぼくにあった予測をはるかに上まわって、さりげない風でありながら、ぬかりなく、(その場の空気を嗅ぎ分け)つつ(間合いをはかる)目線のすばやさは、いつもの都会人…にしても、さすがの磨きがかかっていた。
新宿駅はバスタの南口に出て、タカシマヤと同居する東急ハンズで画材の用紙などを買う。さて
レジで「袋を用意してよろしいですか?」とビニール・シート越しに訊ねられて、ぼくは一瞬、虚を衝かれてしまった。
(そうか!)レジ袋有料化は、スーパーやコンビニだけのことではなかった……
しかし、大きな袋を受けとりながら「こんな場合は、さぁ…」、つい(それはナイんじゃないの)愚痴っぽく肩をすくめて見せたら。若い女性店員は「私もそう思います」同意してくれた。
大きくても値3円が、せめても店の良心、なのであった。
(それにしても杓子定規の感…否めない)
新宿-町田は小田急、帰路はいつもの特急ロマンスカー。
ぼくはいま「ロマンスカー・クラブ」の会員だから、スマホでオン・ライン予約なのだが、席のチョイス欄が「先頭展望席」に空きがある…と知らせる。
たまたま車両が最新型、真紅のGSE。
とくに家族連れに人気の「先頭展望席」は、滅多に空いていることはないのだが…「かぶりつき」の3列目、窓際席がスンナリとれてしまった。
箱根行きの観光客で、いつも混みあっていたホームも、きょうは見とおしのいいこと! 遅い昼のサンドウィッチと、缶ビールを買い込んで乗る。
座席に、消毒アルコールの匂いがのこっていた。
先頭1号車の前3列は、すべての席が埋まり…「発車」のアナウンスがあって、ヒョイと後ろを振り返ったら、後部席はなんと無人!
ロマンスカー車内の清掃など雑役にあたる方たちが、車内に向かって一礼、手を振ってくれるのは、いつものことだ…が。
この日は、ドッキリ。なぜか見送りに、なにか(まるで永遠のお別れみたいな)トクベツな意味合いがあるかに思えてしまったのだった……
町田小田急のデパ地下で、鮮魚と生鮮野菜の買い物、これもいつもどおり。
…のはずが、とんでもなかった。
…のは、ここでもやっぱりレジ袋問答。ついでに「袋詰めもお客様にお願いしておりますが、よろしいですか」と、ビニール・シート越しの申し渡しで。
ぼくは、この日、何度目かの首を傾げてしまった。
ここでは、これまでレジは2人係。客の買い物食品を、取り扱いも丁寧に、手ぎわよく袋に納めてくれるのが、じつに小気味よい満足感であったのが。
「新コロ」対策、プラス「レジ袋有料化」の流れにのって、合理化&省エネ化したものらしく。
(しかし…なぁ)
ぼくには、この一連の〈杓子定規〉化が、〈新生活様式〉とやらのムードづくりに乗っかっての、行き過ぎ〈サービス放棄〉…に思えてならなかった。