どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

※「ごろすけホー」に惹かれて菓子を衝動買い  / 「ビーズ・ラップ」にほっこり和む

-No.2642-
★2020年12月15日(火曜日)
★11.3.11フクシマから →3568日
★延期…オリンピック東京まで → 221日
★旧暦11月01日(月齢0.4)、新月





 

◆「森の賢者」の鳴き声は…

 暗い夜の森で、フクロウとかミミズクが「ごろすけホゥ(ホゥ)」と鳴き、それは「五郎助奉公」とも聞こえる…と言う。
 
 もう昔も昔、まだ幼なかった子どもの頃の話しで…しかし…おかしなもんだ、記憶の襞にジッと時のくるのを待っていたみたいに、フッと思い泛かんできたりする。
 紙芝居の語りかナニか聞いたのだろうか…。ぼくはそれ以来、森のなかの宿の夜など、フクロウの仲間が鳴く音に耳を凝らしてきた。

 ただ、ぼくの知るかぎり、フクロウもミミズクも「ごろすけホゥ」とは鳴かない、ようだ。
 キャンプのテントの、すぐ傍の枝で鳴くのを聞くチャンスもあった…けれど、たしかに「ホゥ」とは聞こえるものの、「五郎助」の方はどうも「思わせぶり」くさい。
 ただ、「ホゥ」と鳴く前に喉声で「ゴロゴロ」する気配には聞き覚えがあるから、その辺からきたものかも知れない…気はしている。

 同じ伝で、フクロウを「森の哲学者」に譬えるのはナットクだが、「森の物知り博士」までいってしまうと、いかにも〈つくり話し〉っぽい。

 それにしても…
 菓子の名に「ごろすけホーホー」と見ただけで、買って食べてみたい気になる…というところが、どうも吾ながら、笑ってしまうしかないオカシナ気分だ。
 「マルセイバターサンド」で知られた、北海道の花模様の紙箱のお菓子屋さん、帯広「六花亭」の通販「おやつ屋さん10月」の広告に、ついノセられてしまったボクだった。

 ヤラレた!…のは、隣に「どんぐりころころ」なんぞがあったから余計、だったかも知れない。
 「ごろすけホーホー」は、カボチャに小豆を加えた餡のお饅頭が、しっとりと焼き上げられており。「どんぐりころころ」は、そっくりに型どられたひと口サイズの最中に、さっぱりクリスピーなモカホワイトチョコが詰まっている。
 しっとり餡こが…(ウマかった!)

 ぼくん家には、「妙ちくりんな」としか言いようのない、バカでっかい食の好みの変化があって…
 〝ベター・ハーフ〟二人そろって、若き日は無類の「酒好き、酒呑み」であり、ことにもボクは民族派左党〟(日本酒党)を自認、甘いものなんざ〈毛嫌い〉して、
「納豆に砂糖」とか「饂飩に餡こ」とかの話しは、耳にするだけでも怖気をふるう…というフウであった。

 それが、いつの間にか。
 想えばもともと両刀づかい(なぜか最中がスキ!)だったカミさんが、総菜の買い物ついでに和菓子を買って帰るようになり。
 「食べるぅ」なんぞと誘われるまま、「お茶」を付きあううちに、「餡こはヤッパ〝漉し餡〟より〝つぶ餡〟でしょう」なんぞと蘊蓄をかたむけるようになり。
 そうなれば、もう、どこの「きんつば」がどうの、そこの「豆大福」がこうの…と吾ながら、かなりうるさい。

 やがて、父親の出自はツブレたとはいえ砂糖問屋であり、餡こにも通じた〝甘党〟もいいとこだったことに、思いいたって(そうか…オレにも甘党の素質はあったんだ!)。
 そういえば…思い出し、そしてハタと気づく。
 じぶんには無用(…と思っていた)だが、家族のためにと。折あらば土産に菓子類を買って帰っていた、あれは、じつは吾が舌にも味あわせたい、下心があってのことだったのだな…と。

 六花亭の通販「おやつ屋さん」は、月替わりメニューで10種類くらいの味が楽しめるようにできている。
 愉しみ…な誘惑はあった、けれど。それでなくても「糖分はひかえるように」と(これは酒類に含まれる分のコト)、かかりつけ医から諭されている身。
 きっと、また、少し間をおいてから手を出すことになるのだろう。





◆「ビーズ・ラップ」

 ぼくは、蜂をスキでもなければ、キライでもない。
 ただ、(ぼくの行動が)マチガって刺された経験はあるので、これはカンベン願いたいだけ。手痛い〈ハチのひと刺し〉を喰らわされたこともない。

 むかしウチの飼い猫だった「ブン」が、やはり蜜蜂の動きと羽音に誘われて〈ちょっかい〉の手を出したために軽い一撃を鼻に喰らい、しばらくは拝むように両手で鼻を擦っていたことがあって。「飼い主に似る」というのは(ほんとうなんだ)と、ナットクさせられたこともある。

 蜜蜂の集める「花蜜」の味わいゆたかな甘さは、まさに「テイスト・オブ・ハニー」だし。蜂の巣の正確な六角形には、驚嘆あるのみ。木材に穿孔営巣する(穴を開けて巣をつくる)クマ(ン)バチに、窓の戸袋を狙い撃ちされるのには閉口するけれど、恨むほどのこともない。

 それどころか。
 「ねこの額ファーム」を耕すボクは、作物の受粉を助てくれる蜂の激減に、深刻になるばかりの環境破壊を痛感させられる日々。

 蜂たちからは、蜜をいただくばかりでない。
 蜂の巣から採れる〈蜜蝋〉ワックスの重宝も享受、手づくりキャンドルまでさせてもらっている。

 そこへ、同じ〈ミツロウ〉を原料に、オーガニック・コットンとのコラボで作られた「ビーズ・ラップ」が、わが家キッチン・シーンに新顔参加。
 これは、〈プラごみ〉問題への対処を想うにつけ、前から気になっていたのを、通販アイテムに見つけたのを幸い、購入したものだ。

 いうまでもない、これは「繰り返し使える天然素材のエコ・ラップ」。
 アメリカのバーモント州からやってきた(ほんとアメリカってのはナニかと不思議の国!)。
 ミツロウの匂い(だんだんに薄くなっていく)はあるものの、使い捨てのプラスチック樹脂製のラップのように、環境汚染の心配もなく(自然分解する…なお、ちなみにわが家ではプラスチック・ラップでもなるべく水洗い・再利用をこころがけている)、こころおきなく食品や容器をラッピングできる。

 手で暖めれば柔らかくなって、ぴったりフィットのすぐれものだ、けれど。
 これには自然素材ゆえの、いくつか注意すべきことはあって。
 ひとつには、天然のすぐれた抗菌作用と保湿効果のもと、ミツロウおよびホホバオイルが、熱には弱いため、食洗器やレンジ、冷凍はダメ。火気や直射日光もバツ
 もうひとつには、水洗い(食器用洗剤は使用可)で乾かして再利用するので、生肉や生魚や油分の多い食材には使えない。
 
 もうひとつ
 これはメーカーの注意書きになかったのだけれど。
 使用後、ラップをはがしたあとの容器の縁に、ミツロウが付いてのこることだった。気にしなければイイのだろうし、それこそ湯で洗えば落とせるのだが…ちょっと気になることではあった。

 蜜蜂たちも、まさかここまで、ヒトさまの生活に生かされていようとは、考えてもみなかった…に違いない。
 ほっこり和む「新コロ」の冬噺、ひとつ。