※「ごろすけホー」に惹かれて菓子を衝動買い / 「ビーズ・ラップ」にほっこり和む
-No.2642-
★2020年12月15日(火曜日)
★11.3.11フクシマから →3568日
★延期…オリンピック東京まで → 221日
★旧暦11月01日(月齢0.4)、新月
◆「森の賢者」の鳴き声は…
暗い夜の森で、フクロウとかミミズクが「ごろすけホゥ(ホゥ)」と鳴き、それは「五郎助奉公」とも聞こえる…と言う。
もう昔も昔、まだ幼なかった子どもの頃の話しで…しかし…おかしなもんだ、記憶の襞にジッと時のくるのを待っていたみたいに、フッと思い泛かんできたりする。
紙芝居の語りかナニか聞いたのだろうか…。ぼくはそれ以来、森のなかの宿の夜など、フクロウの仲間が鳴く音に耳を凝らしてきた。
ただ、ぼくの知るかぎり、フクロウもミミズクも「ごろすけホゥ」とは鳴かない、ようだ。
キャンプのテントの、すぐ傍の枝で鳴くのを聞くチャンスもあった…けれど、たしかに「ホゥ」とは聞こえるものの、「五郎助」の方はどうも「思わせぶり」くさい。
ただ、「ホゥ」と鳴く前に喉声で「ゴロゴロ」する気配には聞き覚えがあるから、その辺からきたものかも知れない…気はしている。
同じ伝で、フクロウを「森の哲学者」に譬えるのはナットクだが、「森の物知り博士」までいってしまうと、いかにも〈つくり話し〉っぽい。
それにしても…
菓子の名に「ごろすけホーホー」と見ただけで、買って食べてみたい気になる…というところが、どうも吾ながら、笑ってしまうしかないオカシナ気分だ。
「マルセイバターサンド」で知られた、北海道の花模様の紙箱のお菓子屋さん、帯広「六花亭」の通販「おやつ屋さん10月」の広告に、ついノセられてしまったボクだった。
ヤラレた!…のは、隣に「どんぐりころころ」なんぞがあったから余計、だったかも知れない。
「ごろすけホーホー」は、カボチャに小豆を加えた餡のお饅頭が、しっとりと焼き上げられており。「どんぐりころころ」は、そっくりに型どられたひと口サイズの最中に、さっぱりクリスピーなモカホワイトチョコが詰まっている。
しっとり餡こが…(ウマかった!)
ぼくん家には、「妙ちくりんな」としか言いようのない、バカでっかい食の好みの変化があって…
〝ベター・ハーフ〟二人そろって、若き日は無類の「酒好き、酒呑み」であり、ことにもボクは民族派〝左党〟(日本酒党)を自認、甘いものなんざ〈毛嫌い〉して、
「納豆に砂糖」とか「饂飩に餡こ」とかの話しは、耳にするだけでも怖気をふるう…というフウであった。
それが、いつの間にか。
想えばもともと両刀づかい(なぜか最中がスキ!)だったカミさんが、総菜の買い物ついでに和菓子を買って帰るようになり。
「食べるぅ」なんぞと誘われるまま、「お茶」を付きあううちに、「餡こはヤッパ〝漉し餡〟より〝つぶ餡〟でしょう」なんぞと蘊蓄をかたむけるようになり。
そうなれば、もう、どこの「きんつば」がどうの、そこの「豆大福」がこうの…と吾ながら、かなりうるさい。
やがて、父親の出自はツブレたとはいえ砂糖問屋であり、餡こにも通じた〝甘党〟もいいとこだったことに、思いいたって(そうか…オレにも甘党の素質はあったんだ!)。
そういえば…思い出し、そしてハタと気づく。
じぶんには無用(…と思っていた)だが、家族のためにと。折あらば土産に菓子類を買って帰っていた、あれは、じつは吾が舌にも味あわせたい、下心があってのことだったのだな…と。
六花亭の通販「おやつ屋さん」は、月替わりメニューで10種類くらいの味が楽しめるようにできている。
愉しみ…な誘惑はあった、けれど。それでなくても「糖分はひかえるように」と(これは酒類に含まれる分のコト)、かかりつけ医から諭されている身。
きっと、また、少し間をおいてから手を出すことになるのだろう。
◆「ビーズ・ラップ」
ぼくは、蜂をスキでもなければ、キライでもない。
ただ、(ぼくの行動が)マチガって刺された経験はあるので、これはカンベン願いたいだけ。手痛い〈ハチのひと刺し〉を喰らわされたこともない。
むかしウチの飼い猫だった「ブン」が、やはり蜜蜂の動きと羽音に誘われて〈ちょっかい〉の手を出したために軽い一撃を鼻に喰らい、しばらくは拝むように両手で鼻を擦っていたことがあって。「飼い主に似る」というのは(ほんとうなんだ)と、ナットクさせられたこともある。
蜜蜂の集める「花蜜」の味わいゆたかな甘さは、まさに「テイスト・オブ・ハニー」だし。蜂の巣の正確な六角形には、驚嘆あるのみ。木材に穿孔営巣する(穴を開けて巣をつくる)クマ(ン)バチに、窓の戸袋を狙い撃ちされるのには閉口するけれど、恨むほどのこともない。
それどころか。
「ねこの額ファーム」を耕すボクは、作物の受粉を助てくれる蜂の激減に、深刻になるばかりの環境破壊を痛感させられる日々。
蜂たちからは、蜜をいただくばかりでない。
蜂の巣から採れる〈蜜蝋〉ワックスの重宝も享受、手づくりキャンドルまでさせてもらっている。
そこへ、同じ〈ミツロウ〉を原料に、オーガニック・コットンとのコラボで作られた「ビーズ・ラップ」が、わが家キッチン・シーンに新顔参加。
これは、〈プラごみ〉問題への対処を想うにつけ、前から気になっていたのを、通販アイテムに見つけたのを幸い、購入したものだ。
いうまでもない、これは「繰り返し使える天然素材のエコ・ラップ」。
アメリカのバーモント州からやってきた(ほんとアメリカってのはナニかと不思議の国!)。
ミツロウの匂い(だんだんに薄くなっていく)はあるものの、使い捨てのプラスチック樹脂製のラップのように、環境汚染の心配もなく(自然分解する…なお、ちなみにわが家ではプラスチック・ラップでもなるべく水洗い・再利用をこころがけている)、こころおきなく食品や容器をラッピングできる。
手で暖めれば柔らかくなって、ぴったりフィットのすぐれものだ、けれど。
これには自然素材ゆえの、いくつか注意すべきことはあって。
ひとつには、天然のすぐれた抗菌作用と保湿効果のもと、ミツロウおよびホホバオイルが、熱には弱いため、食洗器やレンジ、冷凍はダメ。火気や直射日光もバツ。
もうひとつには、水洗い(食器用洗剤は使用可)で乾かして再利用するので、生肉や生魚や油分の多い食材には使えない。
もうひとつ
これはメーカーの注意書きになかったのだけれど。
使用後、ラップをはがしたあとの容器の縁に、ミツロウが付いてのこることだった。気にしなければイイのだろうし、それこそ湯で洗えば落とせるのだが…ちょっと気になることではあった。
蜜蜂たちも、まさかここまで、ヒトさまの生活に生かされていようとは、考えてもみなかった…に違いない。
ほっこり和む「新コロ」の冬噺、ひとつ。