※「車いすラグビー」の日本代表チーム②/15人制もふくめて「ワンチーム」〝桜〟ニッポンであれ!
-No.2331-
★2020年02月08日(土曜日)
★11.3.11フクシマから → 3257日
★ オリンピックTOKYOまで → 167日
★旧暦1月15日
(月齢14.2、月出15:59、月没05:43)
★〝桜〟開花まで積算600度追跡=7日まで81℃
◆日本が3位になった!
昨年の晩秋…
「車いすラグビー・ワールドチャレンジ(WWRC)2019」(2月6日記事)会場の千駄ヶ谷、東京体育館を後に。
隣接する、竣工なって間もない新国立競技場を確かめに、行ってみました。
なにしろ、すったもんだのあった競技場建設でしたから、竣工が間に合ってホッとひと息…ですが。
実際は〈外観〉ができたばかりで、内装その他の細かい工事はただいまも進行中の頃。
いたるところ「工事中」の規制でふさがれていて、中を覗き見ることもできない段階でしたが。
ぐるりを巡っての実感は、また再訪のときにゆずって、とりあえずは外苑西通の側を歩いて、デカい〈現代のコロシアム〉を見上げてきました。
隈研吾さん設計の新国立競技場は、近未来のハイテク建築に〈木の国〉日本のイメージを浸透させて…まず成功と言っていいのではないでしょうか。
(なにはともあれ〝擦った揉んだ〟終息させた…それだけでもオオキイ!)
周辺の、都内にあっては緑のふんいき濃い環境にマッチして、案外に威圧感はなかったので安心しました、が。
後日、マラソン&競歩の競技が札幌に移転…となってみると、まるで腰の据わっていない、なんともチグハグな印象ではありました。けれど…
付近を散歩する方々の表情には、そんな色は微塵も見られません。
◆〝島国〟の壁を突破する
この日10月20日(日)は、その夜に、ラグビー・ワールドカップ史上初のベスト8進出を果たした日本が、さらに上のベスト4を目指して、南アフリカとの準々決勝に臨み。
結果は、3-26で完敗、スクラム、デフェンス、突破力すべてに力負けはザンネンでした、けれども。
これまでの日本のラグビー感を、根底から覆して見せてくれた選手たちには、脱帽です。
つい、この間まで、これほど力感にあふれて自信をもった国際試合ぶりを見たことがありませんでした。
スクラムのツヨさには唖然とさせられましたし、2人がかりのタックルや、突進する味方への間断ないサポート、オフロード・パスの連携には、目を見晴らされて。
本場のラグビーに〈追いついた〉感ひしひし。やぁ、ホンに、えがったなゃ!
現在の国別ランクでは「ティア2」に属する日本の、一流国「ティア2」への昇格をうながす声が上がるのも自然な気がします。
これには、どうやら〈選手の意識改革〉が決め手になったらしく。
それは、前任ヘッド・コーチ、エディー・ジョーンズ(オーストラリア、現在はイングランドのヘッド・コーチ)の後を継いだ、ジェイミー・ジョセフ(ニュージーランド)の手腕といっていいでしょう。
彼は「試合でプレーするのは選手、自分で考えてほしい」方針。
はじめは、指示されたことに従うことに馴れてきた選手たちの、ときには反発をうけながらも、徹底したことで〝島国〟の壁を越え、「いまは選手が判断する、だから強い」と言い切れるところまで来て、「日本ラグビーは新しい景色が広がる段階に来ている」と評価します。
いまの日本代表チームは、そうして「ぶつかり合いながら築いてきた〈ワンチーム〉」なのだと。
これは、やはり、選手たちの努力・精進もさることながら、〈指導して服従はさせない〉最新のコーチング理論によるのでしょう。
それが芽吹き、根を張り、幹枝を伸ばして、ついに成果を実らせたものです。
……………
ぼくは、車いすラグビーについて詳しくは知りません。
けれども、こちらにもケビン・オアー(アメリカ、前アメリカ&カナダ代表ヘッド・コーチ)という優れた指導者が招聘されており、すでに日本代表チームを17年世界選手権初優勝に導いています。
展望は、15人制ラグビーと一緒ではないでしょうか。
ただ、ひとつ気がかりなのは、〈ラグビー〉と〈車いすラグビー〉との間に、目にみえて明らかな連携は、まだ見られないこと。
たとえば、〈ラグビー〉日本代表の〝桜〟のジャージーには好感度の定評があるのに。
〈車いすラグビー〉の方には、これが見られないのはナゼでしょう。フシギです。
差別なしの一体感、それこそ〈ワンチーム〉の考えでいくなら、もっともっと交流がなければならないはずだ、と思うのデス。
……………
※なお、2020本番パラ大会の〈車いすラグビー〉会場は、国立代々木競技場第一体育館になります。