どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

※ちょっとヒトコト…フタコト…ミコト ~No.110~ 「食品トレー」を生き返らせましょう!

-No.2485-
★2020年07月11日(土曜日)
★11.3.11フクシマから → 3411日
★延期…オリンピック東京まで → 378日
★旧暦5月21日
(月齢19.9、月出22:57、月没10:07)





◆「トレー」入りの規格食材たち

 いまは「新コロ」禍中だし、また「レジ袋」の有料化があったばかりで、それどころじゃない心境…かも知れません、けれども。
 やっぱり、「プラごみ」問題の深刻さを思えば「食品トレー」のことも放ってはおけません。

  ……………

 わが家では、かみさんが〝不用になった品(ゴミとはかぎらん…)〟の分別、資源リサイクルなどに鋭意、勤〔いそ〕しんでおり、瓶でも紙パックでも食品トレーでも…基本は、まずラベルやシールを剥がして、きれいに洗い。
 それを乾かしてから、「〇〇ポスト」など回収機関の手に委〔ゆだ〕ねることにしております。

 したがって、そのための水の使用量…測ったことはありませんが、けっこう割増しになっているものと思われ。
 正直(ほんとは水もたいせつにしないとなぁ…)とは思うのですが、いまのところ「雨水をどうしたら上手く利用できるか」くらいしか、いい考えが浮かばないままになっておりまして…。
 
 ただ、このたびの話しは「水問題」ではありません。
 テーマは「食品トレー」です。

 スーパー・マーケットが小売りの独擅場(ひとり舞台)になってから、食品は、そのほとんどが「発泡スチロール」などスチロール樹脂(ポリスチレン)製の「トレー」入り。
 なるほど便利にはなりました、けれども。

 じつは、これが
 食材の生産に、「規格化」という新たな問題をもたらしました。
 「トレー」は食材それぞれの大きさに合わせる…と思われがちですが、とんでもない、じつは、そうではありません。

 いや…いちおう、それが基本というか建前にはなっていて、個々の食材に合わせたトレーが用意されているのです、けれども。
 それだって、とても「ひとつ、ひとつ」というわけにはいきません(選別の手間もあります)から、ある程度「汎用」の幾種類かに絞らざるをえません。

 すると
 そのために、いつのまにか主客転倒して「トレー」のサイズに合う大きさの食材が求められることになり。魚でも野菜でも、サイズ規格が厳しくなって、ついには「トレー」に入らないサイズのものは、「ひと山いくら」の特売品(低価格)にされるか、もしくは規格外(売れない)品としてハネられ(除外あるいは廃棄され)る運命になるのです。(そりゃない…でしょう!)
 
 性(生まれつき)喰い意地の張っているボクは、ずいぶん、さまざま食材の生産地を訪ねて、その実際を見てきましたけれど…。
 じつに多くの場面で、この〝規格〟問題にブチあたってきました。

 そうして
 ボクはまた、戦後すぐ生まれの「飢えと近所づきあい」のヒトでしたから、「あれぇ…もったいない」と、つい、ハネられ捨てられる野菜に思わず声がでてしまい。
 すると、農民(彼らは、より意識&意欲的な人ほど、わざわざ〝百姓〟と名乗る傾向があります)たちからは、「規格外なんだよね、あんたら消費者が買ってくれないからさぁ」と、あっさり切り返されてしまうのでした。

 こうして、伸びすぎたアスパラや、凸凹して皮の剥きにくい大きなジャガイモ、曲ったキュウリなどはみな、ハネられていきました。
 もちろん「トレーに納まらない」系の理由によって、です。
 (これは、もちろん魚も同じで、トレーから食み出すようなものは「尾頭付き」失格、即、切り身に加工されて「トレー」に納まることになってます)

 そんなハネられた野菜を畑から貰って帰って、食べてみれば言うまでもなく、味に遜色はない。ばかりか、むしろ、より新鮮な分、より美味い道理で。

 しかし……
 他日、みずからスーパーの店頭で買い物のとき、気がついたら、ばら売りのキュウリの山から、ぼくの手はあろうことか、アタリマエみたいに(できるだけ曲ってないの…)を選んでいたのでありました。……嗚呼!……

 恥ずかしかったけれども、その事実を認めないわけにはいきません。
 みずから家庭菜園で育てた野菜なら、どんなに不出来だろうと気にもならなかった吾が身が、なんとも恨めしかったものです。……ハイ、たしかに……

 そこで、話しは
 プラスチック・トレー廃棄を、如何にして少なくするか。
 つまり、ゴミにしない手を探る、ことになるわけですが。
 たまたま、そんなときに…

◆カナダの企業が日本市場に参入

 …という新聞記事に目がとまりました。

 その記事によれば、「廃プラスチック再生」の研究開発が活発なカナダのベンチャー企業が、いよいよ日本向け事業に乗り出す、とのこと。
 (カナダには、政府の積極支援などを受けて、リサイクル関連の有望ベンチャーが多いそうです)

 もちろん、言うまでもなく。いちおう、これまで〝技術立国〟できた日本にも、同様の企業は存在します…が。  
 
 ただ、その現場を具〔つぶさ〕に見学したことがないボクには、いまのところ比較のしようもなく。

 記事に添付された写真を見るかぎりでは、コンパクトに機能的に設計されているらしい、この廃プラスチック再生装置。
 要するに、食品トレーなどポリスチレン樹脂でつくられた製品を、約95%の高率で再生利用を実現する。そんな画期的な技術がウリ、ということ。
 「資源循環の仕組みを大きく変える可能性がある」というのですから、注目株・有望株にはちがいありません。

 強力な電磁波で廃プラを加熱処理、原料のスチレンモノマーを抽出。
 この原理は、電子レンジなどに応用されているもの、とのこと。
 すでに、日本企業から提携の打診もあるそうです。

 プラ資源再生の分野では、つまるところ〈エネルギー収支〉にポイントがあるように思えるのですが、さて、どうでしょう。

 いずれにしても
 なにによらず、技術には〈利点〉があればかならず〈欠点〉もある、ものですから。
 国内在来企業との市場競争、熾烈な展開になることが望ましいと思います。