どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》被災地東北、18次<巡訪>/ ⑳5日目(4)気仙沼、カツオ漁船の避難騒ぎ   今回のテーマ[つぎのステップにむけて]

-No.1499-
★2017年10月29日日曜日
★11.3.11フクシマから → 2425日
★ オリンピックTOKYOまで →  999日










◆カツオ一本釣りの今昔

 気仙沼の町なか、港の周辺は……すっかりさま変わりしていた。
 〝復興〟の<最中>がほとんどの沿岸地域にあって、ここだけが早や一歩も二歩も抜け出して先行、震災前の<ふだん>をとりもどしているかに見える…少なくとも他所者の目には。

 天気もヨカッタのだけれど、クラッと眩暈に襲われるほどに。
 ぼくは「海の市」の駐車場に車を停めると、しばらくそこらへんを歩きまわって、高台に建つ気仙沼プラザホテルを見つけてやっと脳内の地図と現実とが合致し、ホッとする。
 
 港町に、それらしく似あった<活気>というより、どことなくソワソワと<落ち着かない>空気を漂わせる漁港の岸壁。
 客待ちのタクシー(漁港の岸壁にタクシーというのも考えてみれば珍しい光景ダ)運転手さんに訊ねると、
「〝風待ち〟でしょ、台風…避難してきた漁船がいっぱいなんで」
 駆けつけてきたらしい。

 なるほど、いつもの水揚げ風景とは異なるふんいき。
 船の艫には釣り竿が林立して、一本釣りのカツオ漁船と知れる。
 船籍を見れば、紀州あり土佐あり九州あり、いずれも遠洋の海の男たち。
 ただ岸壁に円くなって、所在なげに坐りこんでいる水手〔かこ〕たちを見ると、肌色・顔つきからして東南アジア系ばかりと知れる。

 ひょんなことから現今の、肉体労働現場における若い人材不足の深刻さを目〔ま〕のあたりにさせられる。
 青柳祐介の人気漫画『土佐の一本釣り』(1975~1986、ビッグコミック連載、単行本25巻)も今はむかし、〝男気〟なんぞはもはや博物館ゆき。

 「海の市」にも東南アジア系の水手たちが、ソファやベンチに屯して身体を休めていた。

 ぼくは、魚屋の店頭に水揚げされたばかりのカツオ、プリップリに身肉のハリもシマりもいいのを確認してから、食事処で刺身を味わう。
 こういう場合に、ぼくはいつでも狙いは一本、(きょうこのときは)カツオ刺し単品。
 いっぽう、彩りを愛でるかみさんの方は刺身盛り合わせ。