どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》被災地東北、18次<巡訪>/ ⑭4日目(3)牡鹿半島、鮎川「おしかのれん街」  今回のテーマ「つぎのステップにむけて」

-No.1489-
★2017年10月19日(木曜日)
★11.3.11フクシマから → 2415日
★ オリンピックTOKYOまで → 1009日







◆十八成浜の、その男ゾルバ

 石巻の沿岸部、南浜を後に、牡鹿半島へ。
 半島の突端、金華山を目の前にする鮎川へ、Nさんに逢いに行く。
 《11.3.11》後、鮎川にできた「おしかのれん街」にNさんの店がある。

 Nさんの店は、酒屋である。ぼくは、呑兵衛である。
 といって酒の香に誘われたわけではないが、気脈がつうじやすいこともたしかで、とにかく初めて訪れたときから親しくお付きあいさせていただいている。

 大津波から2~3年のあいだ、支援する側にもとめられたのはまず、沈みがちな被災した方々の気もちをやわらげ、ひきたてることだった。
 しかし、こちらも同じ人、カラ元気にもかぎりがある。
 そんなこちらの気分を、逆に明るく晴らしてくれた方の一人がNさん。

 半島の海水浴場、〝鳴き砂の浜〟としても知られた十八成浜〔くぐなりはま〕にあったNさんの、店舗兼住宅も流失。
 低地にあった十八成浜は、大幅な土地利用変更の必要に迫られることになり、浜の住民は高台に移転。
 そこに新築成ったNさんのお宅に、昨年はおじゃまさせていただいた。

 いまある「おしかのれん街」の店も、地域に復興の目途がたつまで。
 すでに、ここを引き払った店もある。

 Nさんのこれからも、まだ未定。
 彼は、地元でも知られた実業家のひとりで、もともと養鶏業が本職。
 酒屋も、現在は大型船舶用の取引が主になっているらしい。

 なにしろこの男、Nさんは<めげる>ことを知らないかに見える。
 『その男ゾルバ』(マイケル・カコヤニス監督、1964年公開)というギリシャの民俗・風土を活写した映画(ぼくの歴代映画ベスト10に入る名作)があった。
 主演のゾルバ役は、アンソニー・クイン
 そういえばNさんの風貌、どこかアンソニー・クインに似ている。

 Nさんは、教養人でもあって、地域のあれこれにアンテナの感度もよい。
 こんども、牡鹿半島をはじめこの地域一帯に特産する粘板岩(スレート)の情報を伝えてもらった。
 この粘板岩(スレート)は、大正ロマンをただよわせる東京駅の屋根材にも使われている、という。

 (ぼくは、その東京駅をかつて総合的に取材したことがあり、円く鱗状にカットされた屋根材も実物をこの手にたしかめた記憶がある)
 Nさんによると、十八成浜の家々にもかつてはこのスレート瓦が使われていた、というのだった。
 その浜の古民家もいまはない……