どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「宇宙エレベーター」の実現…それには〝全地球の和平が不可欠〟の条件

-No.1464-
★2017年09月24日(日曜日)
★11.3.11フクシマから → 2390日
★ オリンピックTOKYOまで → 1034日

*18日間にわたる《11.3.11》被災地東北、18次<巡行>2017夏…の報告、帰宅後1週間の猶予をいただきましたが、未だに追いつかない写真整理をつづけながら…になりますけれども、とりあえず27日(水)から始めさせていただきます。お待たせしました*



◆これぞ究極の〝夢の懸け橋〟

 ぼくが、はじめて「宇宙エレベーター」のことを知ったのは2015年。
 すでにその時点で、日本に「宇宙エレベーター協会」ができてから7年…という。

 「時代に、流されないように、とりのこされないように」が、齢72、ぼくの生き方だけれど。
 この話しを知ったときには、正直「オクレたか」と思ったし、自分では張りめぐらしているつもりのアンテナの指向性がわるかったのかと思ったし、ようするに「なぁんでぇ!」とおおいに不満であった。

 空想科学小説やアニメ世界の話しではなく、である。
 着工目標は2050年。
 まだこれから先は長い…といっても、不可能ではない、現実のことになってきた、という。

 それが報じられたのは、今年17年6月。
 いよいよか!
 
 いや。
 話しが先走り気味になってきた……
 ゆっくりと散歩しながら話そう。

 地球の遥か上空、宇宙空間に静止軌道衛星というのが打ち上げられてある。
 その距離(高さ)およそ3万6000km。
 これを将来は宇宙ステーション化、それと地球(地表=海上または地上のターミナル)との間をエレベーターで結び、ロケットによらずに昇降しようというのだ。

 それが現実的になってきた、というのは、話しが〝想定〟や〝将来予測〟ではない〝技術課題〟とされる段階になったことを意味する。
 つまり、日本学術会議が政府に研究支援を提言する「マスタープラン」のひとつに選ばれた。

 事故などの不安要因は、それこそまだ先の心配ごととして、実現へ最重要の技術課題はワイヤの開発。総延長10万kmにもおよぶ、過酷な宇宙空間を相手に、なにしろ驚くほど軽く、とてつもなく強いワイヤが要る。
 その開発に成功したのが、名古屋大学の伊丹健一郎教授。

 もとから宇宙エレベーター用ワイヤ素材として期待されていた炭素物質「カーボンナノチューブ」というもの。
 これはしかし、ダイヤモンドなみの強度をもつかわりに、均質につくることが難しかった。
 この難問を解決する突破口を開いたのが伊丹教授の研究で。

 門外漢のボクには、その詳細不明ながら、なにしろ画期的な新分子「カーボンナノベルト」というそうで、〝炭素原子がベルト状に連なったもの〟の合成に世界で初めて成功した、という。
  
 ぼくも、この壮大な計画の話しを聞いたとき、課題はエレベーター・ワイヤだと思った。
 無繋ぎ、またはそれに近い、ほとんど障りのない滑らかな継ぎ目で、「クライマー」と呼ぶ昇降機を上下させる、長さ膨大10万kmにも達するワイヤである。

 静止衛星まで約3万6000kmなのに、どうしてワイヤは10万kmも必要なのか?
 それを聞かれてもボクにはこたえられない、が。
 門外漢なりに把握したところでは、宇宙エレベーター装置(ワイヤそのほかの必要設備)を安定して運用するためには、高度10万kmの辺りに「カウンターおもり」というのを置く必要がある…らしい。

 地表ターミナルと静止軌道ステーションとの間には中継基地の低軌道ステーション、静止軌道ステーションと「カウンターおもり」の間には高軌道ステーション、くわえて将来、火星への移住をこころみるための実験施設「火星ステーション」も設けられる予定という。
 とにかく、なにしろ、スケールが凄い。

 しかも、これまでの宇宙開発の流れとは、まったく別。
 大国の宇宙開発競争に、これまでは参加させてもらうカタチだったニッポンが、この計画ではニッポンの「宇宙エレベーター協会」(研究者、SFファンから企業まで1000余りの団体が所属する)が〝世界最大の宇宙エレベーター推進団体〟という。
 かつ、ゼネコンの大林組が本格的に参画(インターネットにHP)しており。
 「21世紀半ばにエレベーターが完成すれば、世紀後半はステーションが居住や生産の拠点になる」との意気ごみだ。

 この〝新しい宇宙空間の足場〟が実現すれば、ソーラー発電や小惑星での資源開発が可能になるばかりでなく、経済以外そのほかの分野でも、無重力サッカーやダンス、芸術分野では無重力アートが生まれ、重力負荷のかからない空間では介護も楽になるだろう、とまさに夢はつきない。

 将来世代の子どもたちのためには、宇宙エレベーターと同様の原理でロボットを昇降させる技術を競う競技会も開かれている。
 うむ、たしかに勢いは感じるが。

 そのために、なにより不可欠なのが「争いのない地球」。
 宇宙利用の公正さ、かたよりのない平等だ。
 現段階ではそっちの方が、絶望的に解決困難な、超大課題といえる。

 宇宙利用に関する国際法の専門家は、そのためには全地球が和解して世界平和を実現、誰もが納得のいく平等な配分の仕組みができていなければならない、と指摘する。
 これが、宇宙エレベーター建設の条件だ。

 これは正直いうまでもなく、ヒジョーにキビシい。
 そこを、どう乗り越えられるか。
 人間の叡智、ぎりぎりの見せどころが、やってくる……