どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「ポリニア」と呼ばれる〝氷海のオアシス〟、海底まで襲う〝氷の竜巻〟

-No.1401-
★2017年07月23日日曜日
★11.3.11フクシマから → 2327日
★ オリンピックTOKYOまで → 1097日




◆ぜ~ぜんワカッテない!

 まだまだワカラナイことだらけ。だから、
 ボクの海にたいする憧れは増すばかり……

 『フロ-ズン・プラネット』というBSの番組、極地のドキュメンタリー映像がまた新たな驚異を伝えてきた。

 ひとつ。
 陸上の、灼熱の砂漠に夢のようなオアシスがあることは、(たとえ知識として蜃気楼のように頼りないものではあっても)いちおうは一般に知られている。
 けれども、北極のツンドラの海に「ポリニア」と呼ばれる氷の張らない〝海のオアシス〟があることは、おそらくほとんどの一般庶民に知られていない。
 そこにはなんと、カナダガンの1種らしい限られた種の渡り鳥が群れ、好物の貝類を餌に漁る姿があった。
 凍るほど冷たい海でも食餌さえあれば、わざわざ遠くまで渡って行くよりいい、ということらしい。
 ただそのポリニアじたい、いつ、なにかの拍子に消えてなくなるかも知れない不安をはらんでもいる、という。

 ひとつ。
 極地の生物というと、北極ではアザラシなど海獣を狩るホッキョクグマや巨獣バイソンの狩りに集団で挑むオオカミ、南極では極寒の氷原で子育てするペンギンにばかり、注目が集まるけれど。
 北極の厳冬の舞台には、ほかにもさまざまな場面がある。
 
 ひとつ。
 イタチの仲間で大型のクズリは、ワタリガラスと連携して食をえる。カラスが氷原に斃れ雪氷に埋もれた獣の死肉の存在を泣き声で知らせると、クズリはそれに応えてその肉塊を発見、毛皮を破り凍結した肉を噛み砕いて食べ、その後、じぶんではこの獣肉解体ができないカラスは〝おこぼれ〟にあずかる。

 ひとつ。
 いっぽう、やはりイタチの仲間でこちらは小型のイイズナは、その細長い体を利してネズミの巣穴に潜りこみ狩りをする。が、獲物はかならず吾が巣に持ち帰って処理をする。というのは、ネズミの肉を食べるだけでなく、その毛をも巣の暖房に役立てるためだ。イイズナは、毟りとったネズミのモフモフ毛を吾が巣の枝葉に挟み込んで暖房効率を上げている。

 考えてみると、獣を狩って肉ばかりでなく、その毛皮まで活用することは、これまでは人しかやらなかった(…と思う)。
 しかし、ほかの動物たちも毛皮利用に目覚めると、いずれはその加工を請け負うことで、生き延びる道をもとめる動物が、やがて進化してくるのかも知れない。

 ひとつ。
 アザラシのオスの「こつ・こつ」と訪問者が扉を叩くような鳴き声は、海中を伝わり進んでなんと20kmも先まで聞こえるという。この音ををつかってアザラシたちは、仲間たちとコミュニケーションをとり、また繁殖相手のメスに呼びかけている、という。
 鯨類で知られた優れた音響コミュニケーション手段が、海獣たちの間にもあったことになる(ヤッパリな!)。

 ひとつ。
 南極では厳冬、氷原にわずかに覗いた狭間の海表面から、陸上にまきおこる竜巻を想わせる〝氷の柱(つらら)〟が海中深く伸びていき、それはやがて海底にまで達してヒトデやウニの仲間など、海底生物たちを絡めとるように凍結してしまう。
 しかも、奇妙なことに見た目には、それら底生の生物たちが、その竜巻状の氷柱にまるで引き寄せられるように見えること。
 やがて氷海に浮上する凍結死した底生生物たちの塊、それは〝台風の目〟と呼ばれることもある。

 塩分濃度の濃い海水が凍ることはない(氷に塩分は含まれない)ので、これはきっと、なんらかの真水の流入によって生じるのだろう。
 不思議な〝死の行進〟現象とも見えるものが(海にもやっぱりある…)のだった。

 ………(はぁ)と太い溜息ひとつ………

 梅雨ぬき暑熱に喘ぐこの夏、北半球の日本だけれど。
 南半球の南極ではいまが厳冬の真っ最中。
 …と思えば、いくぶんかの清涼感がなくもない。