どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

桜の春、そして野の花々…『沈黙の春』の〝嘆き節〟にだけはならないでほしい

-No.1305-
★2017年04月18日(火曜日)
★《3.11》フクシマから → 2231日
★ オリンピック東京まで → 1193日























◆4月3日二~三分咲き、6日六~七分咲き

 ぼくが住む町田にも、いくつか花見の名所があって。
 近いところでは恩田川沿いの桜並木。
 都心では花見頃、桜満開のところもあるとの報らせに誘われ、散策にでかけた。
 前日のぽかぽか陽気に期待したわけだが…。

 蕾はふっくら、紅をさしていても、開花は二分か三分咲きといったところ。
 気のはやい花見客たちに混じって歩いてみたけれど、やっぱりどうも、いまひとつ興がのらなかった。

 水辺に降りたコサギの、黄色い指先がまだいかにも冷たそうだった。
 ヒヨドリにも気のはやいのがいて、開いた桜花に嘴を寄せ蜜を吸っていた。
 羽色の地味な野鳥だが、波うつように飛ぶ姿がかわいい。

 三日後の6日、あらためて、こんどは国際版画美術館のある芹ヶ谷公園へ。
 この日は、花見弁当や敷物持参の家族連などが三々五々集って。
 桜も六~七分まで開くと、風にそよぐ風情もこよないものになる。

 「満開」といわれると、人は”花に嵐”を想って心せかれてしまうわけだが。
 気象予報官の見たてる満開は、じつは八分咲きくらい。だから、あわてなくてもまだ、風にはらはら散ることもない。

 版画美術館のある公園への道には、ハナモモが濃いめのピンクに頬を染め、菜の花が斜面を黄色く染めていた。
 なるほど花見は桜だが、ほかにもある春の花、野の春のきざしをあれこれ感じながらの散策も、なかなかにいい。
 
 スケッチブックを広げた絵画グループは、真っ赤なシャクナゲの花に惹きつけられ。
 幼な児は花ニラの園に戯れ、水の流れに遊び。
 山かげには、ヤシャブシだろうかハンノキだろうか、花のあとの緑の簾を垂れていた。

 それにしても……

 気のせいか、このごろの桜花に、命あふれ萌えいずる勢いがもうひとつ感じられない、色も年々薄くなる気がする。
 この花の色の衰えについては、見る眼の加齢によるせいだ…といわれるが、どうもそればかりではないようだ。
 日本の桜樹が、総じて歳をとってきていることもあるのだろう。

 都市部の桜には、生育環境の悪化、病虫害の影響もあって樹勢が衰えてきている、とする指摘もある。
 桜樹を食害するクビアカツヤカミキリという外来の昆虫が、2012年以降、各地で発見捕獲されており、この虫はバラ科(桜・梅・桃など)を好み、しかも食欲きわめて旺盛、繁殖力もつよいという。
 早急に対策をとらないと、将来、花見ができなくなる怖れもあると、専門家は警鐘を鳴らしている。

 ぼくの見た限りでは、食害の証拠となる木屑や糞は見られなかったけれど。
 かつてのマツクイムシの被害と同様、食害された桜樹は伐採しないといけない、という。

 ことしは、東京の桜がいち早く満開になったいっぽうで、暖地鹿児島の開花が遅れ、それは気候の温暖化によるものだという。
 つまり、夏から秋冬の寒冷期を経てこそ実感できる春の訪れ、四季のめりはりといったものが薄らいできている所為だと。

 せっかくの春の気分が、なんだか嘆かわしことになってきた……