読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ハブ…という蛇のイヤラシさは〝丸呑み〟の芸にあり/しかし…その分布のダイナミズムには息を呑む

-No.1300-
★2017年04月13日(木曜日)
★《3.11》フクシマから → 2226日
★ オリンピック東京まで → 1198日



◆4月9日、日曜日の記事で…

 アマミノクロウサギの天敵として、毒蛇ハブのことにちょこっとだけ触れた。
 毒がなくてもボクは蛇を好かない、ましてや猛毒で攻撃的な蛇には身の毛がよだつ。
 そんな蛇がスキな人がいることはショウチしいるし…それで偏見などしたくないのだけれども…でもやっぱり、ついケイカイしてしまう。

 食性が動物食で、小型哺乳類のネズミを主食とするのは、まぁいい(どこが…? 身勝手な!)として、鳥類から爬虫類、両生類から魚類までほとんどなんでもござれ、人畜まで襲い。
 咬まれたらすぐに血清をうたないとアブナイ(死にいたることもある)といわれる。

 「へび」の名は「はみ(丸呑み)」からきているとかで。
 なかでも有毒なのを「はび」と呼んだのが、ハブの語源であろうとする説もある。
 動物の生身も喰うが卵も好物で、みずからも卵生。
 で、生まれた子は赤ん坊のときからすでに毒をもち。
 変温動物で寒いのは苦手なくせに、おとなしく冬眠をすることもない、ときている。

 夜行性でありながら、涼しければいいョというのか、森や林の木陰、草陰、石垣の陰、墓場などには昼間からひそみ隠れ、木登りまでして枝で待ち伏せ、水辺や砂浜には日の暮れる頃から涼みにきて、ザワワ…のサトウキビ畑なんかも居心地がいいらしい。
 鞭のようにしなる俊敏な攻撃がジマンで、咬みつくとすぐ大きな毒牙を突き立てる。
 そのときの襲われる状況描写を、現地の人たちは「ハブに打たれる」と、なんとも適格に表現する。

 ぼくが若き日、奄美大島のすぐ手前、吐噶喇〔とから〕列島の宝島にひと夏をすごしたことは前にも書いたが。
 その島で、ボクらを震えあがらせたトカラハブというのは小型の近縁種。毒もホンハブにくらべたらまだましといわれた。マシでもイヤなものはイヤだ。

 現実に、島のハブ獲り人のなかには何度も「打たれ」たせいで、自身に毒の影響と思われる後遺症があるほか、複数のわが子にも障害が認められる例があって、その評判がいよいよ恐怖心をあおった。

 こんなふうに、まったくいけ好かないハブだけれども。
 南西諸島に見られる”飛び石状”の分布、というのを知らされたときには、妙に心がさわいだ。

 どういうことか……
 地図を見ていただくと、よくワカルのだが。

 まず北から、上述したトカラ列島に近縁種のトカラハブ、奄美群島沖縄諸島に(ホン)ハブとヒメハブ八重山諸島にサキシマハブが棲息するが、宮古諸島には棲息しない。
 さらに細かく見ていくと、奄美大島、徳之島(いちばん攻撃的なハブで知られる)、沖縄本島にはハブがいるが、その間の沖永良部島与論島にはいない。
 沖縄本島周辺では、伊江島伊平屋島には棲息するが、その間の伊是名島には棲息しない。
 久米島、渡名喜島にはいるが、粟国島にはいない。
 慶良間諸島でも、渡嘉敷島には棲息するが、座間味島には棲息しない……

 このように点々と棲息する状況は、(仮説だが)間氷期の海進によるというのである。
 この南西諸島には大別して、最高点でも標高100ほどしかない低い島々と、それより高い島々とがあって。
 まず、氷河期に陸つづきだった琉球列島にハブが分布。
 つぎに、間氷期になって海面が上がると、島々は孤立。
 さらなる海水面の上昇で、低い島は水没することになって陸上動物は絶滅。
 つづいて海水面が下がると、低い島もふたたび海面上に現れたが、ハブは渡って来られなかった……

 というのである。
 なんと、むかしならジオラマ、いまどきならバーチャルな仕掛けを見るように、どきどきわくわくにドラマチックではないか!