どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「奄美群島国立公園」誕生のこと/        アマミノクロウサギ幼な子の孤独な巣穴暮らしのこと

-No.1296-
★2017年04月09日(日曜日)
★《3.11》フクシマから → 2222日
★ オリンピック東京まで → 1202日



◆3月7日(火)、34番目の国立公園誕生

 この「奄美群島国立公園」にふくまれるエリアは、奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、世論島の各島およびその周辺。
 陸域・海域あわせて約75000ヘクタール。
 陸域は日本でも最大規模の亜熱帯照葉樹林であり、またその海域には世界で北限のサンゴ礁、陸と海の境には石灰岩の崖やマングローブ林が広がる。

 ぼく自身は、ざんねんながら奄美大島の自然にふれてはいない、が。
 そのちょい手前、吐噶喇〔とから〕列島の宝島には、若き日ひと夏、冒険旅行の経験があり。
 また、奄美群島には、奄美島唄伝説の唄者〔うたじゃ〕浅崎郁恵さんを生んだ加計呂麻〔かけろま〕島もあり。
 それよりなにより、天然記念物アマミノクロウサギのことが、いまもつよく記憶の襞にのこる。

 体長50センチほど、全身を暗褐色の光沢ある長い体毛と、柔らかく短い体毛とで密におおわれ、島嶼に隔離されたウサギの原始形と見られる、国の特別天然記念物アマミノクロウサギは、絶滅危惧種でもあり夜行性で、その生態には謎が多いそうだけれど。
 ひとつ、あきらかな特長は短い四肢の指先に穴を掘るのに好都合な爪が発達していること。
 これで林の斜面などに巣穴を掘り、植物や野菜、果実などを食べ、子育てをする、という。

 天敵は、猛毒のハブ、外来種マングース、野イヌ、野ネコほか。
 ぼくが見た貴重な記録映像によると、これらの天敵から守るため、アマミノクロウサギの母親は、穴を掘った中にわが子を隠す。穴に隠された子は、ときには二日も閉じこめられたままにされることもある…とナレーションが語っていたが。

 そのじつは、どうも子が穴に隠されているのは日常のことらしく、母ウサギは巣穴に立ち寄って授乳をすませると、わが子を守るため、また巣穴を塞いで行くようだ。

 ぼくは、アマミノクロウサギの幼な子の孤独を想う。ぼくは自身が閉所恐怖症ぎみでもあった。
 命を守ることが先決とはいえ、幼な子にはもっとも母性が必要なとき。
 さらにいえば、あまねく生命にとって”穴籠り”は堅牢な守備法であろうが、いっぽう、その穴を出て伸び伸びと陽を浴びたい欲求もまた、生物本来のものだろうと思うのだ。

 ちなみに、いま現在の、アマミノクロウサギの天敵は人間が転がす自動車、それによる交通事故がいちばん怖ろしい。
 ほかの多くの野生動物たちにとっても、自動車はもっとも厄介な天敵。
 これを克服するための進化を、絶滅する前に遂げられるかどうかにかかっている、ともいえるのではないか。

 なお……
 この奄美・沖縄地域はまた、2018年の世界遺産登録をも目指しており、沖縄県側は先に昨16年9月「やんばる国立公園」に指定されている。
 ユネスコにはすでに推薦書が提出されており、諮問機関による現地調査が近々おこなわれるかも知れない情勢だそうな。
 (このことについては、また、のちほどふれたい)