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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

十勝上士幌「ちょこっと暮らし」で考えたこと/  あれから2ヶ月…年末年始をすごして、いま…

-No.1207-
★2017年01月10日(火曜日)
★《3.11》フクシマから → 2133日
★ オリンピック東京まで → 1291日





◆先日1月10日の記事で

 
 ぼくたち(夫婦)にとって、まず〈移住〉とはナニか。
 つぎに、十勝上士幌が〈移住の地〉としてドウなのか、ニアウものか。
 ……を、じっくり考えてみたいと述べた。

 そのとおりに、あれから2ケ月余、あいだに年末年始という非日常がはさまったりしたから、正味は1ヶ月くらいか。
 学問とは別なので、集中するのではなしに、ことあるごとに少しずつ、かたときも忘れることのないように、考えつづけてきた。
 
 考えるにあたって、あげておいたキーワードが3つ。
1、旅人
2、連れ合い
3、くるま(車)

 ほかにも、まだありそうな気もするけれど…ともあれ。
 このキーワードに添って考え、チェックポイントになる事柄をB(太字)表記していくことで、、(読みにくいかも知れませんが)明らかにしていきたいと思います。

◆〈旅人〉が〈移り住む〉こと

 いったいこの世の中に、趣味の旅行好きは珍しくもない、あまたあるけれど。
 ぼくは、われながら呆れるほどのこころから旅の人
 夢にも旅を忘れることなく、旅さきでは移動の乗りものの中でさえ惰眠の夢もむさぼれない。

 カミさんは、移動中は眠るもの派だったようだが、ぼくが運転する車の助手をつとめるいまは眠れなくなった。
 一緒についてくるうちに旅が好きになったというより、もともと好きだったクセに…と思われる。

 そんな二人。旅さきに住みたいところを探すようになってひさしい。
 これが、どういう心映えによるものかは、本人たちにも、いまだによく分かりかねるのだが。
 
 まず移住についての、率直な気分をいえば、ぼくは積極派といっていい。
 町場の生まれ(父親は江戸っ子)で、戦後の中流家庭に育ち、おかげさまで自家もある、けれども〈終の棲家〉の感覚はない。
 この気分をつきつめると〈在日にっぽん人二世〉になる。
 そのせいか、田舎が興味ぶかく、〈開拓〉志向もぬぐえない。

 いっぽうのカミさんは、やや慎重派ながら、じつは根っこはなるようになる自然流。
 ただ、実家が大火で類焼したりなど、人生の多感な時期に我が家をうしなう体験をしてきたぶん、自家にたいする思い入れはつよいし。
 たぶんに、費用面での気がかりも大きいのではないか。

 ぼくたちには子がない、そのことが、さて移住の考えにはどんな影響をおよぼすのか……

 ぼくたち二人とも、人づきあいがとくに好きなわけではないが、さみしがりやであり、コミュニケーションを愉しめる。
 したがって、もっと若いときにチャンスがあれば、移住をくりかえしていたかも知れないが。

 さすがに二人とも70歳代になったいまは、人生そのものについても、すでに永住の気分はなく、そのためにいまある在所をひきはらって移住にふみきるには、よほどの動機づけ(縁)がないといけない。

 以前、函館の函館山の麓に、リゾートマンションの一室をもって二地域居住の経験があり、もうひとつ背中を押されるものがあれば移住に踏みきったかも知れないが。ざんねんながら、そのもうひとつがないままに、結局ひきはらうことになった。

 つまり、二人とも町場に長く暮らして、すでに都会派であり、町場の人だった。
 十勝という地方、上士幌町という土地の広さ、空の大きさには心つよく魅かれるものがあるが。
 決定打にはならない…理由は、つぎのキーワード。

◆〈連れ合い〉…〈連れ添い〉

 
 配偶者のことがある。
 これは、たがいに、あれこれ思い、さまざまに軽くない。

 西欧でいうベターハーフ、「自分より良い半身」はステキだけれど、やや面映ゆ。好きなスタンスでいえば、サイドバイサイドのほうが近い。
 ひとさまに言うのには「連れ合い」が適切で、年輪を経たいまは「連れ添い」にまさる表現がない、ほどに……

 カミさんが見る、ぼく。そもそもの性、せっかちガンジー(頑爺)は、オイておくとして。
 ぼくという男は、根っからの寒がり、そのくせ雪が好き。
 ついでに、無類の魚好き海好きでありながら、泳ぎは苦手という、矛盾というか半端というか、を抱え。
 移住もしたいが、さりとて旅もやめられない、究極の支離滅裂、天邪鬼状態…と、コレはみずからも認めている。

 いっぽう、ぼくが見る、カミさん。そもそもの性、もったりガンバ(頑婆)は、脇にオイて。
 生まれは、漁師町の箱入り娘(とボクはからかう)でありながら、(これはボクとおなじく)泳ぎはダメよ。
 森羅万象の自然に、愛着もあれば興味も津々ながら、虫が苦手で、土にもとくに親しみはない。
 ぼくは作物でも草花でも種子から育てることを好むが、カミさんは水をやって「きれいねぇ」と褒めるだけが得意。

 人なみに山への憧憬はあって、かつて、ぼくはワンダラーだったし、カミさんは女子高の山岳班だった。
 いまでも高い山のある風景にはグッとくる、が。
 その後のぼくは、麓の方の民俗に惚れてしまって山靴に黴をはやしたし、カミさんもすっかり町場になじんでしまった。

 二人とも、海の方がもっと好きだから、前は海、後ろは山なら、いうことなし。
 しかし、山菜やキノコ採りより、(釣りも潜りもしないが)魚が好き、川魚より海の魚が好き、生食の刺身を極上とするから、みずから包丁でさばきもする。

 肉より魚、高価な料理より新鮮な魚、二人そろってご飯のおかずより酒の肴、ボリュームより実質。
 いまは流通がいいから鮮魚に飢えることもなかろう、それに島国にっぽん、十勝にだって海はある、が。
 サビシイとすれば日常の食、これがイチバンかも知れない。

◆くるま(車)の運転…人に歴史あり

 〈鉄道の旅〉から〈車の旅〉に転じたぼくは、かせいだ距離も半端じゃない、これまでに、まちがいなく地球を3周はしている。
 カミさんも、少しおくれて免許をとったのだけれど、いまは助手席が指定席、もっぱら証明用だったペーパードライバーの免許も、まもなく返納することになるだろう。

 その原因、じつはボクにあって、彼女の運転操作にいちいちウルサく言った結果「やーめた」とあいなり。
 だから以来、どんなに長距離のツーリングでも、ひとり運転、文句はいえない。
 齢をとってきて、さすがに疲れがはやくなったぶんは、安全を考え、途中の泊まりをふやすことでカバーしており。
 したがって、ぼくにナニかあって車を転がせなくなったときには、しかたないタクシーを呼ぶことになっている。

 十勝・上士幌町、いうまでもない田舎への移住となると、大問題はアシ、車だ。
 運転手のぼくがいないとき、カミさんの移動をどうするのか。
 ヨソのことはいざ知らず、長いこと〈車の旅〉を定番にしてきたウチの場合は、コレほとんどアシを捥がれたにもひとしいのだった。

 十勝の寒さも、ぼくには厳しい。ぼくの寒がりは、すでに述べた。
 そればかりではない、寒風に晒されると目に涙、鼻からは水っ洟、喉に痰がからみ、とてもヒトさまには見せられない。
 そう話したら…じぶんもそうだョ、と慰めてくれる地元の人もあったが…さて、馴れてしまうものかどうか。

 ほか。
 たとえば、ぼくの木工ハンドワークには十勝・上士幌というところはうってつけかも知れないが、それとて季節は冬期外にかぎられ。
 また、文筆に住地の壁なしとはいえ、ぼくのように対社会・対庶民の素肌感覚指向がつよい場合は、都会の匂いをすてきれないものがある。
 ……となると。
 

◆やっぱり〈二地域居住〉か

 こうして考え進めてくると、ぼくたち爺っちゃ・婆っちゃに。
 やはり定住型は考えられないから、いわゆる二地域居住の季節滞在型になるのであろう。

 その場合にありがたい賃貸住宅の在り方は、たとえば滞在型ロッジのようなもの。
 さもなければ、一軒家を通常の契約で借りるか、買うか、建てるかになるわけだが、そうなると、さて……
 前にもふれた、冬期暖房費(十勝の冬は半端でなく寒い)のこともある。

 それらのことについては、上士幌町に移住者向けの情報サイト「移住.com」(www.ijyuu.com)の用意があるから、いろいろ参考にもなり、予備知識も得られる。

 また、町の相対的な性格を知るには、オープンデータによる地域特性サイト「EvaCva(エヴァシーヴァ)」(evacva.net)の数値が参考になる。

◆もうひとつは「ふるさと納税」のこと

 これまで述べてきたとおり、だから、ぼくたちは老齢介護のことまで、この町にめんどうをかける気はないけれど。
 いま、なにかと話題の「ふるさと納税」制度、この上士幌町の場合も、恩恵すくなからず。
 (町税収入の倍以上とかで全国でも人気上位にランクされる、そのもとは返礼品のナイタイ和牛肉…)

 聞きおよぶところ、町の福祉関係予算の多くをこれによっている、とかで。たとえば「こども園」の運営費が完全無料化されたのもこれによる。
 こうした町の動きに懸念をいだく住民もとうぜんいるわけで……

 「ふるさと納税」制度を見なおす議論もあることを、下地として、移住を考える人も、知っておくべきだろうと思う。

◆おしまいに、ぼくたちのいまの心境は…

 もう一度、今度の初冬とは反対の、夏の頃の十勝・上士幌町を経験してみたい…と思っているところデス。