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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

十勝・上士幌町「ちょこっと暮らし体験」リポート-滞在9日目-/然別湖の氷雪と十勝清水の災害風景

旅・散歩・遊ぶ

-No.1194-
★2016年12月28日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 2120日
★ オリンピック東京まで → 1304日



◆11月11日(金)、朝焼け

 5時半起床。朝焼け。
 今朝も穏やか、バッチリ晴れ。
 シジュウカラが、裏の木の枝に来て遊ぶ。

 《11.3.11》東日本大震災・大津波から5年と8ヶ月。
 東北の沿岸被災地には、このような、なにげない”日常”がまだ戻っていない…ことを想う。
 故郷から他所の地へ、〈移住〉にふみきり立ち去った人も数多いことを、あらためて想う。

 〈移住〉には、まぎれもなく、そのような側面がある。
 棲みなれたら、他所には移りたくない、のが人情だ。
 それを越えて、自身の居どころ移す決心は、英傑のふんぎりにも劣らない。

 まだぼくたち、支援のボランティア、巡礼行脚はおえられそうにない。







[right]







然別湖鹿追町

 本日の周辺探索は西へ。
 お隣りの鹿追町へ、然別湖へ。

 ぼくは、鹿追の地にも3度ほど足跡がある。

 最初は1972(昭和45)年初夏。
 先日12月20日の記事でもふれた「片道最長切符」の旅、最終日ゴール(広線広尾駅)目前の午前中。
 最後の寄り道乗車、士幌線の糠平駅に降り、バスで幌鹿峠を越え、然別湖に遊んだ。
 大自然の素っ気なさに感慨ふかいものがあった……

 2度目は、それから10年ほどのちの初冬に、やはり然別湖を訪れている。
 そうして3度目が、秘湯の旅で然別峡菅野温泉へ。

 いまの鹿追町は、グリーンツーリズム、アウトドア体験の町。
 冬は然別湖に、雪と氷の「しかりべつコタン」が出現する酷寒イベントで知られ。
 近ごろは「札幌雪まつり」の流れで訪れる観光客が多いのだという…が。

 寒がりのボクは未体験だし、夏でもヒンヤリ風の冷たい然別湖の印象がジャマをする。

 それでも。
 よほど、その佇まいが気になるものとみえて、ぼくはやっぱり然別湖へ。

 上士幌側、糠平から入る道は、今年すでに冬季閉鎖になっており。
 ぼくらは雪の十勝平原を迂回して、鹿追の町からアイスバーンの道を行く。

 途中、振り返ると、鹿追の町。
 富山平野の、有名な「散居村」を想わせる風景ながら、規模がちがって、こちら十勝の場合は「散ら散ら村」。
 扇ヶ原展望台からは雪の日高山脈

 白樺峠の池は、もう完璧に結氷しており。
 峠を越えると、いやでも足はアクセルから離れてブレーキの方へソロリ。
 ここで新聞の三面記事になるわけには、いかない。

 然別湖畔の景は、何十年も前のことがまるでつい昨日のように、かわることない(上2枚の写真)大自然の懐にあって。
 細波ひとつない湖面は、年寄りが囲炉裏のそばで居眠りかけているかのようでもあった……
 
 けれど、じつはこの湖、ミヤベイワナと呼ぶオショロコマの亜種で知られる。
 それは、川が火山の噴火により堰き止められた然別湖の成因によるもの。
 したがってミヤベイワナは、この湖にのみ生息する。




十勝清水…台風10号禍

 鹿追の町に下りて、国道274号を南西へ。
 十勝清水を目指す。

 日勝峠越えの国道274号は、狩勝峠越えの国道38号とともに、道央と十勝・釧路圏を結ぶ大動脈。
 その274号が、この夏の台風10号の暴風雨に見舞われ、根室本線とともに大きな被害を被ったことは記憶に新しい。

 ”自然災害列島”日本の旅人であるボクは、その現実を避けては通れない。

 道東自動車道十勝清水インターをすぎ、日勝峠への上りにかかるあたりで、災害復旧の現場に出逢う。
 そこは十勝川の支流、ペケレベツ川の畔で。
 大きく抉り取られた岸の、建物のいくつかが壊されて傾き、桁を流失した橋は、渡れなくなって久しかった。

 河川科学の専門家によると、急流の少ない北海道の河川は、山から流出した土砂が途中で川床に堆積しやすく(つまり海までは運ばれて行かずに)、豪雨などあれば氾濫しやすい特徴がある…と。

 一般にはたしか、「日本の河川は急流ゆえに氾濫をくりかえす」と教えられていたと思うのだが……

 どうも、森羅万象に四季折々があるごとく、日本の自然は一筋縄ではいかない、ということらしく。
 はがゆいようだけれども、ひとつひとつのことに我慢づよく、対処していくしかないのだろう。

 根室本線十勝清水駅に人影なく。

 こののち、12月22日になって、根室本線はようやく4ヶ月ぶりに復旧。特急「スーパーおおぞら」(札幌―釧路)と、特急「スーパーとかち」(札幌―帯広)は運行再開されたけれど。
 国道274号日勝峠付近は、道路崩落や落橋など60ヶ所以上が被災して、まさにズタズタ状態。氷雪の時季を迎えて、本格的な復旧工事着手は来春になる見通し(現在はそれにむけての調査中)といわれ、通行再開時期の目途はたっていない……

 ぼくたちは帰途、芽室町まで十勝川水系川床の状況と被害の実態を確かめ。
 (これらの事情は上士幌町でも同じ、川水が溢れ橋が壊され…)
 おそらくは地球上に自然災害と無縁の地などありえない、思いをつよくするほかなかった。

 
 「ふれあいプラザ」に入浴して、帰宅。
 この日の疲れに湯が沁みた。