どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

十勝・上士幌町「ちょこっと暮らし体験」リポート-滞在5日目-/ぬかびら源泉郷で湯浴み

-No.1187-
★2016年12月21日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 2113日
★ オリンピック東京まで → 1311日








◆11月7日(月)、立冬、ぬかびら温泉へ

 6時、起床。朝焼け、ここちよい十勝晴。
 東大雪の山並み、碧空にビシッときまる。

 ちょこっと暮らしにも、親しんできて。
 かみさん、洗濯にいそしむ。
 乾燥した天候で洗濯物の乾きも早い。
 (それで…かどうか、この上士幌町にはコインランドリーというものがない、たぶん、いまどき珍しい)

 こんな日にこそ、雪見風呂。ぬかびら源泉郷へ。
 すでに一度、三国峠まで走っているから雪道にもなれた。

 かつての国鉄時代に、このあたりをひと筋の鉄路が延びていた。
 帯広から東大雪を目指す山岳鉄道士幌線、終点「十勝三股」駅の標高は661.8mで道内最高地点であった。

 きのう”十勝の海”を目指したときに、青春時代「片道最長切符」チャレンジ旅(1972=昭和47年、春)の話しをした。
 鹿児島の枕崎駅をスタートして、日本列島の国鉄路線を一筆書きに乗り継いで、”北の大地”北海道、最後の乗り継ぎ駅が帯広。
 ここから南(海側)へ、広尾駅までの広尾線(84km)を行くか、それとも北(山側)へ十勝三股駅までの士幌線(78.3km)か。
 わずか6km弱の差ながら、とうぜん”最長”切符であるからには距離の長いほうを選ぶことになる…わけで、広尾線広尾駅がゴールになった経緯があった。
 
 だから、惜しくも「片道最長切符」終着駅をのがした士幌線にも敬意をはらって、寄り道している。
 (ただ、運行ダイヤの都合で乗車したのは途中、糠平駅までだったけれど…)
 つまり、上士幌町にはそんな青春時代の想い出もあって、懐旧の情を誘われての再訪でもあったのだ。

 その後のいきさつは、吹き荒れた「赤字線廃止」の煽りをうけ、広尾線が1987年2月に、つづいて士幌線も1987年3月(糠平―十勝三股間は78年)に廃止。
 音更川沿いにさかのぼる士幌線の鉄道橋群はいま、”北海道開拓の足跡を伝える産業遺産”として、上士幌町観光の目玉のひとつになっている、というわけだった。

 国立公園内を走る環境への配慮もあって、採用された曲線の美しいコンクリート造りのアーチ橋は大小63とか。
 その多くが雪の間は”冬眠”することになるのだけれど、国道から近い橋のいくつかは見ることができる。
 ぼくは、そのうち、三の沢橋梁と第五音更川橋梁の二つを、凍える指でシャッターボタンを押し、カメラにおさめることができた。












◆ひがし大雪資料館を見学、ぬかびらの湯に浸かる

 ひがし大雪資料館は、いちど訪れてみたいと思っていたところ。
 ビジターセンターを兼ねた施設だが、旧ひがし大雪博物館の展示物は資料のあつかいも丁寧なことで知られ、なかでも約5000点という色とりどりの世界の蝶の標本コレクションは圧巻。
 大雪山国立公園の解説展示にもすぐれ、”北海道の屋根”一帯のジオラマも迫力がある。

 ぼくは、担当の方に、町から見える山々のことを尋ねてみたのだが。
 この若い男性、山麓からの展望情報にはまだ習熟していないのか、細かくまでは教えてもらえなかった。ジオラマはあくまでも模型であり、どの山が何処からどう見えるかは、やはり実地の観察によるしかないらしい。

 ぬかびらの湯には、源泉郷開湯の宿で大正14年(1925)創業という「元祖湯元館」で浸かった。
 ナトリウム塩化物泉・炭酸水素塩泉の湯は、じわりと沁み入る風情の湯。
 湯気でくもるガラス戸を開いてみたものの、あまりの寒さに震え、直ぐに閉じることとあいなり、ざんねんながら雪見風呂の風情はあじわなかった……











◆十勝平原の展望

 じつは、この日。
 午前中は、町なかから近い豊岡展望台に立って見た。
 標高はさほどないところだったけれど、うねり、連なり、広がる大地の、視界をさまたげるものといえば疎らな林しかない、十勝平原の眺望には充分。
 その北奥、ナイタイ牧場への道は、すでに10月末で閉鎖。日本一という広さ、地平線までの大展望と、上士幌特産「十勝ナイタイ和牛」の味わいは、またのことになった。

 この日の昼は、熱々の鉄板で供されるスバゲッティ・ナポリタンと、鍋焼きうどん。
 例年とは違う晩秋、ことしはすでに初冬の季節になっており。
 店のおかみさんからは「もっといい季節を体験してほしい、ぜひ初夏の頃にまた来て」といわれた。

 ぬかびら源泉郷からの帰途には、「ギャラリーショップ十勝石」へ。
 これも十勝特産の黒曜石に、精巧な加工技術で磨きあげられた品々には夢があふれていた。