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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

原発の過去費用はもっと高かったから払え…という/「機敏」に、「臨機応変」に、というけれど

-No.1177-
★2016年12月11日日曜日
★《3.11》フクシマから → 2103日
★ オリンピック東京まで → 1321日

*《11.3.11》2016夏の巡礼の報告を終え、明後日から、北海道・十勝圏・上士幌町「ちょこっと暮らし体験」の報告はじめます。帰宅から1ヶ月あまり、体験したあれこれの印象もほどよく熟成をはじめたようです。〈ぼくたちの場合〉〈ぼくたちが感じたこと〉のありのままを、リポートします*



◆虚を衝かれる…ということ

 〈機敏〉な性質〔たち〕の人がいる。
 気ばたらきがすばやく、動作がみごとにすばしこい。

 そのタチというのは、子どもの頃にとくにきわだち。
 おとなの手にもおえない。
 リスやオコジョを思わせるが、ほとんどの場合、そんな可愛げはなくて。

 ぼくは、(自己評価ながら)グズではなかったが、けして機敏ではないのが口惜しかった。
 機敏な子の特徴がチビだったのにくらべると、ぼくのがたいはデカいほうだった。
 うっかり、機敏なチビの挑発にのせられてしまうと、スルリと手腕をすり抜けられ、背中を突つかれた。

 おとなになると、〈気づき〉と〈さりげない対処〉が、世わたり人づきあいを左右する。
 ぼくは、(これも自己評価ながら)ひとなみに器用だし、しごとは早いほうだったが、生き方は不器用きわまりなかった。

 〈機敏〉におよばないのは、まぁ、やむをえない、として。
 じぶんでもイヤになるのは、〈臨機応変〉にできないことだった。
 機に臨み変に応じての、素早い対処ができない、グッとつまってしまう。
 それは胸臆ふかくトゲを刺し、後悔と自己嫌悪がいつまでも蟠る。

 〈虚を衝かれる〉ということがある。
 無防備でいたわけでも不用意でもないのだ、けれども、あまりの意外さにグッとつまってしまい。
 声もなく……
 後になって無念、不本意の〈臍を噛む〉ことになる、あまりに非情。
 
 グッとつまったときに、たとえば〈黙る〉手もある。
 ぶざまに間の抜けた返答に窮するくらいなら、いっそ黙ってしまえ。

 といっても、やはり……
 〈臨機応変〉に賢く黙るのと、〈虚を突かれ〉て黙りこくるのとでは、えらいちがいだ。

◆すんだことを蒸し返す無神経

 経産省が仕切る福島第一問題処理の委員会が、廃炉や損害賠償、除染にかかる費用の試算(およそ21・5兆円)を、5年余を経てようやく正式に示した。
 それは、まぁ、それとして。

 その費用の負担を〈ひとしく〉、〈電気料金に上乗せするかたちで〉国民にもとめるという。
 〈ひとしく〉というのが曲者で、東電や大手電力会社との契約者にかぎらず、これからは新電力の契約者にも〈ひとしく〉負担をもとめる、と。

 いわく「過去の原発費用はほんとうはもっと高かったのだ、から、過去分を負担してもらいたい」と。
 (あれほどまでにしつこく、原発の電力は安い、と言いつづけてきたことをお忘れか…)
 経産省電事連関係者にすれば〈臨機応変〉のつもりだろうが、われら国民にしてみればまさに〈虚を衝かれた〉。

 とくに、原発をもたない新電力との契約に望みを託した人々には、背後からいきなり刃で切りかかられたようなもの。
 後になって「前にいただいておくべきだった分のお支払いをいま」というのは、商いの倫理にもとる。

 それはナイだろう……が。
 そういうことなら。
 ぼくもまた、〈臨機応変〉の術を身につけなくちゃ、な。