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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

なにより「努力賞」が欲しかった…ボク

-No.1158-
★2016年11月22日(火曜日)
★《3.11》フクシマから → 2084日
★ オリンピック東京まで → 1340日



◆夢をみた……

 紅葉の大雪山の岩陰からひょっこり、また顔をみせたナキウサギが、せっかちにいう。
「…で、ナニがほしかったって…」

「だからさ、努力賞」
 ぼくは、ボソッとした声でこたえる。
 〈がんばったで賞〉とか、平仮名の〈どりょく賞〉とかじゃなくて、カチッと音がするような太い墨文字の「努力賞」ってやつ。

「一等賞じゃいけないわけ」
 ナキウサギが、めんどくさそうに高い声をはりあげる。
 
「こまるんだよねぇ、この忙しいときにさ」
 なんじゃアラレちゃんみたいに、でかい丸メガネなんかかけて、そのなかにアーモンドそっくりの黒目ひからせて。
「ここにはネ、一等賞とか努力賞とか、そういうのはないの」

 ナキウサギは、いじわるく言って…つぎの瞬間。 不意にとくいの高い声をはりあげると、灌木の翳りに萎みかけた草の実をひとつめっけ。
 そそくさと岩陰の奥へと運びこんでから、また、しかたなく律儀に、もどってくる。

「知ってるだろ、ぼくたちは冬眠しないからさ、ぐずぐずしないもの勝ち、さぼったやつはペケ」
 やわらかそうな草をあつめて干し草の山にして、たっぷり食べて、ふかふかのベッドに寝る、これでぜんぶさ。

 それだけいうと、ナキウサギのやつ、またひとこえ高く鳴いて、いなくなる。
 
 おいてけぼりにされたボクに、うんざり、あからさまにぼやく声がある。

「きみもさぁ、やればできるんだよねぇ…ってか、ヨセやい!」