どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《11.3.11》2016夏の巡礼-2日目-鳥の海・岩沼/どでかい防波堤と…いまふうの復興住宅と…

-No.1110-
★2016年10月05日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 2036日
★ オリンピック東京まで → 1388日










◆8月29日、亘理町

 三陸リアス海岸の怒涛逆巻く津波とは、ガラッと表情を異にして、長大な黒い帯膜に呑みこまれていくかの津波…であった。
 ハウス群のビニールが津波の威力に加勢するかたちで、人もうらやむ低平な広い農地に大被害をまねいた。

 その後……
 仙台イチゴの産地、亘理町の農家の数軒が、伊達氏ゆかりの姉妹都市北海道伊達市からさそわれ、移住生産にむけ海を渡った。
 あれから5年の歳月は、すでに過去の褪せた色あいをにじませる。

 阿武隈川の河口に近い荒浜、鳥の海界隈も甚大な被害に見舞われ、瓦礫のうず高い集積がいつまでも記憶にのこる。
 その鳥の海に、長大な防波堤が築かれはじめた…との、情報をうけて久しぶりに訪れた。

 すでに福島県の大洲海岸で見てきているから、もう驚きはしないが、スゴイの一言につきる”長城”が、先は靄のむこうに霞んでいた。
 海抜3.6m、延長3.9km、路面からの高さ2mちかいという。
 それだけではない、亘理町独自に、さらに1.4m嵩上げし海抜5mにする計画もあるというのダ。

 三階まで波に洗われ、休業がつづいていたかつての国民宿舎は、経営が民間に移っていま現在は「わたり温泉・鳥の海」、日帰り入浴のみを受け付けており…。
 近隣住民たちの車が、防波堤の膨大なボリュームの前に居竦んで見える。

 敷地にちんまりと建つ大津波「波来の地」碑が、お体裁にしか見えず。
 このさき《11.3.11》の印象がうすれゆくとともに、さて、そうなると、海の見えない海辺の宿というのは、いかがなものか。
 それは漁民にとっても、かえって不安がますばかりであろうし。
 ひたすら先ゆきの案じられることだった……

 大津波の襲来など忘れたかのように、真新しい建物は荒浜小学校。
 また、いずれの日にかやってくるイザ、そのとき…ここはやはり緊急一時避難場所になるのだろうが。
 いまのピカピカおめかし環境では、どうにも足が遠慮する。
 ま…それも時間の問題だろう、けれど……










岩沼市、集団移転の新たな町

 阿武隈川を越えて、岩沼市
 この小都市は、瓦礫を再生利用した防災メモリアル公園「千年希望の丘」で知られ、盛り土にコンクリートと植樹のコラボ堤防が目をひくが。
 沿岸部の低平な不安に、なんら変わりはない感がある。

 その海岸から3キロほどの玉浦西地区に、沿岸部の住民およそ850人が集団移転した新たな町が誕生。
 「まち開き」があったと伝えれれたのが、この夏7月。
 
 訪れてみると。
 そこはまぁ、みごとに、公園やプロムナードも整った「いまふう」の新興住宅地。
 もとは田んぼだった約20ヘクタールに造成された宅地に、災害公営住宅180戸と自力再建の160戸ばかり。
 郵便局や病院、スーパーマーケットも地域内にあり、震災前の6つの地区ごとにまとまって住める、コミュニティー復活のくふうもされているという。
 
 こまかいことまでは分かりかねる、けれども、なにかしらシティー感覚を思わせる全体像、概観ではあった……