どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

ショウジョウトンボは「赤トンボ」であるが…/ショウリョウトンボは、けっして「赤トンボ」ではない

-No.1054-
★2016年08月10日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 1980日
★ オリンピック東京まで → 1444日








◆童心をくすぐりつづけるトンボ

 町田市内でも郊外の、わが家の周辺には水田も見られる。
 初夏までの水田にショウジョウトンボを確認、秋ちかくその姿を見おさめるのが、毎年のならわしになった。

 農薬散布には弱いトンボだから、子どもの頃のような群れを見ることはなくなったけれど、それを上まわる繁殖力の証明だろうか、いまも各地に見られるのはたのもしい。

 ぼくら子どもたちにとって、空高く舞うヤンマたちが憧れのマトなら、赤トンボは目線ちかくを飛んでくれるよき遊び相手だった。
 (ただし、ぼくは赤トンボの本家アキアカネと、ショウジョウトンボの区別が、いまだにつかない)
 それでいて、ムギワラやシオカラよりも一段、格は上で、飛び方もそれにふさわしく、素早くパワフルに、捕り網をかいくぐった。

 真っ赤なのは、オスだけ…というのが、妙にうれしかったもので。
 茶色いメスに出逢っても、たたかう意欲がわかなかった。
 (メスは飛び方もゆったり優雅なのだった…)

 ショウリョウトンボ(ウスバキトンボ)との出逢いも、鮮烈だった。
 旧暦のお盆に母の実家へ行き、お爺ちゃんに連れられ墓まいりをしたとき……。
「おぅ、おつかいが来とる」
 お爺ちゃんが親しげに呼んだのが、このトンボ。
 子ども目には、ショウジョウトンボ(赤トンボ)より、すこし大きめに見えた。

 きれいな黄色の体が翅に透けて見えた。
 漢字で書くと「精霊とんぼ」、「お盆とんぼ」とも呼ばれるのは、その頃に目立って増えるから、らしい。
 「捕ってはいけない」といわれた唯一のトンボ。
 いわれなくても、その広い翅で風にのるグライダーのような飛び方には、見とれるばかりだった。

 土地の子どもたちが、このショウリョウトンボを「赤トンボ」と呼んでいた。
 よそもののぼくは、心ひそかに「違うもんね」と叛旗をひるがえしていた……。