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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

〈忘れ潮〉の沖縄紀行2016…本島・恩納海岸①/波力発電の将来を秘めるダイビングスポット真栄田岬

-No.1029-
★2016年07月16日(土曜日)
★《3.11》フクシマから → 1955日
★ オリンピック東京まで → 1469日




ダブルスタンダード

 6月7日、火曜日。
 本島も、空は夏色ながら、梅雨の湿気の濃さに茹だっていた。
 中部の恩納〔おんな〕海岸めざしてレンタカーを走らせる。
 那覇の昼下がり、朝方は混雑をきわめる道にも、いまはゆとりがある。
 高速に乗るまでもあるまい、西海岸を北上。

 途中、通った嘉手納空軍基地のあたりも、きょうはなにごともなく静かだった。
 (あいまいな言い方だが)駐留アメリカ軍の関係者が、若い日本人女性を暴行致死、遺体遺棄した事件は、本土ではすでに忘れかけられていても、沖縄ではいまも継続中の大事件。

 元外交官で沖縄出身の作家、佐藤優さんが指摘する「本土日本人のダブルスタンダード」は正鵠を射ている。
 もし、この事件が首都圏あたりでおきていたなら、庶人もマスコミも、湧きかえるような批難ごうごうの嵐だったに、ちがいない。
 米軍に「頼まれて守ってやっている」意識がある(日本政府がそれを黙認している)かぎり、こうした”差別犯罪”は絶えない。
 それには少なくとも、翁長知事を先頭に沖縄がもとめる「日米地位協定」の抜本的な改訂がなければならず、日米両国政府が姑息に模索する運用の改訂程度ですむことではないのは明らかなのだ、けれど……

 恩納村に入る。
 真栄田岬に向かう。

 そこも「沖縄らしさ」あふれる景勝の地。
 隆起サンゴ礁にかこまれたダイビングスポットとして知られるところ…だそうだが、前にももうしあげたとおり、ぼくはお魚を食して愛でるヒト…なので、食思につながる釣りも潜りも自粛(?)している。

 じつは、ここで、いま。
 日本で唯一、原子力発電のない沖縄にあって、膨大なエネルギー量を秘めた「波力発電」の実験が進められている。
 海底の地形などもあって、ここには、とてもつよいエネルギーをもつ波が寄せるのだという。
 といって、関係者でもない身がその実験の場に立ち合えるわけもなく、しかし、そこがどんなところかくらいは知っておきたいと思った。

 あの《11.3.11》にまつわる”フクシマ”原発過酷事故からこのかた、太陽光、風力(陸上・洋上)、波力、地熱、バイオ…と、さまざまな旗を振る手が上がったけれども、まだどれも…はかばかしい成果を上げるまでにはいたっていない。
 沖縄の場合はとくに、台風銀座にあることから、風力にしても波力にしても、「そのときどうするか」のハードルは高い。
 げんに、こんど波照間島では、台風などの烈風時には風力発電の風車そのものを倒して難をのがれるくふう、というのを目にもしたが。
 (効率や、対費用効果のほどは、訊ね忘れた)
 いずれにしても、どこかにきっとあるだろう突破口を、見つけだすくふうと努力を、あきらめないでほしいのだった。

 この日はウィークデーだった、けれども。
 岬から直接エントリーできるダイビングスポットということで、いくつものダイビングスクールが、すでに夏本番のスクール開講中
 そこここに、ダイビングスーツからこぼれるあっけらかんとした若い肌が…眩しい小麦色。

 にもかかわらず、無力感に似たものにおそわれるのは、まちいがいなく旅の疲れ……プラス暑熱の疲れ……

 ぼくたち、あとは一路、まだ陽の高いうちに、残波岬を車窓に見おくって。
 宿は前回につづいて、ホテル日航アリビラ。
 お気に入りでもあり、所用もあった……