どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「くも膜下出血」予防治療に新型ステント/医療の進歩はついに脳血管の〝内科処置〟に到達

-No.0998-
★2016年06月15日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 1924日
★ オリンピック東京まで → 1500日

*2020TOKYOまで1500日になった。まださき……なんて思っていても、この夏のリオ・オリンピックがすんでしまえば、さぁ、腰が浮いてくるのだろうが。かんじんなのは、さて…心愉しく浮けるかどうか…*




◆内科的手術のこと

 ぼくの心臓の血管(冠動脈)には、狭窄患部にステントと呼ばれるものが入っている。
 それは、医療用ステンレスとかコバルト合金といった先端金属でできており、さらにカバ-の被せられたものまである。
 ぼくの場合、2回にわたって計3つ、2度目にはより確実性が高いとされる”薬剤溶出ステント”というのが留置された。

 ステントなる治療具を説明するのに、
「とても精巧に、細小につくられた金属網の風船(より正確には筒)を、動脈を通して入れて、患部で膨らませるんです」
 などと言うと、医術に詳しくないふつうの方は「まぁ…」と息を呑む。
 どうもパラシュートとか、熱気球とかいったものが、連想されてしまうらしい。

 イメージを、逆の顕微鏡方向にむければ、それもあながち間違ってはいない。
 とにもかくにも……

 それで命を救われて、いまのぼくがある。
 「延命治療を望まない」意思のぼくだけれど、その手前で「命をひろわれた」ことになる。
 本人のちょっとした自覚症状の訴えを、見逃さず検査に導いてくれた「かかりつけ医」と、大学病院の医療スタッフに感謝の念ふかいものがある。

 そのステント治療が、いよいよ心臓から脳へ。
 脳動脈瘤の破裂予防にもつかわれることになった。
 くも膜下出血治療の治験(臨床試験)を始める、という。
 発表が5月6日、国立循環器病研究センターからあった。

 これから患者に、医師主導の治験をかさね、安全性と有効性を確認(2年間で12例の症例登録)ができれば、国内承認から実用化へと進む。

 このために同センターで開発された新型のステント、どこがどう新らしい型なのか、素人に詳しいことはわからない、けれど……
 幹部の状態によって使い分けられるステントは、直径3.5~5mm、長さ1.6~2.8cmの12サイズという。
  
 微細な金属の筒状の網は、ポリウレタンの薄膜に覆われ、従来のものよりそのまわりに血管内皮がつくられやすい、つまりより自然な状態の血管に修復できるのだそうな。

 脳動脈瘤の場合、ステントは脚の動脈から送りこまれ、患部の瘤〔こぶ〕 の付け根に留置、膨らませることで瘤にふたをして破裂を防ぐ。

 外科手術とは違って外傷をのこさない、とはいっても、逆にいえば、より柔弱な体内組織の動脈血管内を潜行させるわけだから、血管を傷つけるなどのリスクをともなう。
 付け加えれば、ステント留置術に進む前段階として、おなじく動脈から潜行させるカテーテル検査というのがあり、ガイドワイヤーに導かれる。
 つまり、リスクは繰り返されることになるわけで。
 (もちろん重篤な場合には、命をうしなうケースもないではない)

 新しいステントは、そうしたリスクも少ない柔軟性にも優れ、複雑に紆余曲折する脳内血管でもスムーズに移動できるという。

 ……………

 じつは、ぼくが7年前、虚血性心疾患(冠動脈狭窄狭心症)のため経皮的冠動脈形成術(内科的手術)を受けたとき、ついその半年ほど前には友人が、同様の疾患で冠動脈バイパス術(外科的手術)を受けていた。

 友人の場合には、不意に倒れて救急搬送された事情があり、外科手術しか方法がなかったかと思われたのだ、けれど。
 後に、たがいの無事を語りあう機会があったとき、その友人は外科的手術の優位性と、国内でも優秀と目される有名大学病院で治療を受けられたことの安心に、ほとんど酔っているように思われ。
 ぼくは、再発や合併症のリスクも低く、なにより体を傷つける外科的手術にらべて入院および回復期間も短くてすむ、ボクが受けた内科的手術の方に云われている優位性を、しかし…説明しかねた。
 どちらにしてもリスクがないわけではなかったし、同じような疾患といっても個々まちまち、つまりはケースバイケースでしかないだろうからだった。

 疾患と治療への思いにも、人それぞれの性情がにじむ。

 ……………

 いずれにしても、この脳動脈瘤のステント治療ニュース、循環器系の重大疾患である心筋梗塞脳梗塞治療などへの朗報には違いないことだった。