読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

〝坂の町〟長崎に「電動手すり」が登場したという/超高齢化社会のニッポンに、ひさびさにイイ話し 

-No.0954-
★2016年05月02日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1880日
★ オリンピック東京まで → 1544日




◆助けがあっても、自分の足で歩ける

 「手すりに頼らないで階段を上がれますか」という、体力自己診断の設問がある。
 (ばかにしなさんな)いまはそう言えるが、足腰の不安は身に沁みる。

 足腰の衰えから老化がすすみ、外出が億劫になり、立ち居が難しくなって、寝こむことが多くなってくれば、やがて寝たきり、人生おしまい。
 エレベーターやエスカレーターに頼らず、階段を手すりに触れずに、上り下りを心がけるようになった。
 ときに腰が重いことがあったりすると、へこたれた気分に脅かされる。

 狭い島国ニッポン、国中いたるところ坂道みたいなものだけれど。
 代表的な”坂の街(歴史的には…町)”といえば、長崎。
 この街に、路の階段の上り下りを補助する「電動手すり」が登場。
 近隣の高齢者たちから、好感度の高い評価を得ている、という。

 人情を形にしたイイ話し、ひさしぶりだ。

 電動手すりが設置されたのは、高さ約7m、傾斜角約21度の石段とか。
 (距離は短いが、この坂けっこうキツイ)
 階段脇から伸びる腕木のようなパイプを握ると…分速3.8mとやらがどの程度か測りかねるけれども…〈ゆっくり〉なのであろう動きだして、手を離せば停まってくれる。
 買い物の手提げ袋を掛けて運び上げてもらうこともできる、親切設計がウレシイ。

 20代の頃、汗を光らせ歩きまわったことが若さの証明になった長崎の坂道。
 それが、70になった去年おとずれたときには、同じ坂道と思しきあたりに立って、(こんなにキツかったのか…)憮然として見上げたことを想いだす。

 歳をとって足腰に自信がなくなり、平らなところへ引っ越した人が多い、という話しなど聞けば他人ごとではなかった。
 それに……かといってイキナリ、いす式の電動昇降機に座ることにっちゃ情けない。
 助けがあっても、自分の足で歩けるのはありがたい、人間らしさをたもてる。
 電動手すりに助け上げられるカワイイ婆ちゃんなら、絵にもなりそうな。

 これを手がけたのは、長崎大学と市内の移送機器メーカー、産学連携事業だそうな。
 同じ産学連携といっても、兵器開発のように無粋でないところがステキだ。
 いたるところ坂だらけの国土ではあっても、長崎に「電動手すり」はさすが。
 長い歴史に耐えた”坂の街”の文化というべきだろう。

 エレベーターのようなものだと、1機を設置するのに数千万円以上の費用がかかり、広いスペースもなければならないけれど。
 「電動手すり」なら大工事にはならずに、およそ300万円ほどですむ、ステキだ。
 長崎市では、これから「電動手すり」の設置をすすめていく方針という、イイ話しだ。
 ほかの”坂のある街(町)”でも、歴史をのりこえて採用してほしいと願う。