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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

町田の桜の名所、満開の恩田川沿いを歩く/    なぜか…〈いじけ咲き〉に注目してしまったこの春

旅・散歩・遊ぶ 気象・環境・自然・動植物

-No.0934-
★2016年04月12日(火曜日)
★《3.11》フクシマから → 1860日
★ オリンピック東京まで → 1564日












◆桜満開の4月2日(土)

 うすら寒い曇り空をよそに、気もち軽々とウォーキングシューズの紐を結んだ。
 心リハ(心臓リハビリ)の運動療法に取り組みはじめて、体力に自信がもてはじめたからか、春になって身体の動きにキレがでてきたせいもあるのだろう、クタビレそうな懸念もなかった。

 南北方向に長い町田市には、主な川の流れが2すじ、鶴見川とその支流の恩田川、そしてもうひとつ、武蔵国相模国の国境を流れて相模湾にそそぐ境川、とがある。
 鶴見川は、横浜市を流下してやがて東京湾にいたる。
 恩田川沿いの道は、町田にも数ヶ所をかぞえる桜の名所のひとつ、季節になると電車やバスに乗ってまで訪れる花見客があることは、軽いオドロキでもあり、妙にくすぐったいような気分でもあった。

 その恩田川は、わが家から歩いて15分ほど。
 横浜線成瀬駅との間をむすぶバスが通っているので、往き帰りに花のほころび具合をチェックできる。
 前日、心リハからの帰路に通ったとき(よさそうだネ)と思い、川沿いの道を見下ろすと散歩姿が目だった。
 反応の早い人が多いのには、いつもながら感心するばかり。
 ついでに(よっぽどヒマなんだねぇ)と軽口がとびだす……

 満開は、都心から2日ほどの遅れ。
 ことしの桜は、開花してすぐに冷え込み、満開になるとまた陽がかげるといったあんばいでパッとしない。
 これで春の嵐でもあった日には、花見もしないうちに葉桜になっちまう。

 天気予報を見ても、このさき1週間ほどの間に花見日和など、どうやら期待できそうもなく。
「降られなきゃ明日だ」
 ぼくたちもヒマ人になることにきめた。

 恩田川の桜は、樹そのものは壮年後期にさしかかったあたり…というところか。
 芽吹き方、花の咲き方に、勢いというか、(まだまだいける)ふうの気負いみたいなものが感じられる。
 それは、たとえば……

「ねぇ、見て見て、カワイイわねぇ」
 かみさんが指差す先にあるのは、幹吹きの花。
 枝先にたわわに群れ咲く主流派をよそに、固い樹皮に覆われた幹から懸命に5~6輪ほど、小さなひとかたまりながら、しっかり〈桜〉。

 それを、かみさんは「ど根性ザクラ」と呼んで褒め。
 ぼくは「いじけ咲き」と揶揄しながら、そんな咲き方がやっぱり好きだった。

 いったい、生きものすべてには、命を守るうえでの基本の基、鉄則というものがあり。
 それは「無駄を省く」ということ。
 かぎられた栄養分を効率よくつかうために、エネルギー・ロスを避ける。

 植物の場合に代表的なのは、なにかの都合で無駄になった枝があると、その枝をみずから落とす。
 それから、「葉には一枚の無駄もない」といわれることがある。
 つまり、太陽の光を享受し光合成に役立てるわけだから、どの一枚もちゃんと光のあたる付き方をしているのだ…と。
 なるほど、そうか……

 けれども現実にボクたちは、そうした説をうらぎる植物たちのアレコレにも、出逢いつづける。
 無駄としか思えない地際の発芽や、無茶苦茶としか思えない枝の伸び方、葉の付き方、などなど。
 これらには、病気や害虫の悪影響がみとめられることがあり、あるいはそうでなくても〈かんばしくない〉か〈おもわしくない〉、体調や環境の懸念されることも少なくない。

 しかし……
 どうみてもリクツにあわず、説明もつかず、ナットクしかねる事態もあるのが、この世のなか。
 〈狂い咲き〉とか〈ど根性もの〉とか呼ばれるものもあるのが現実ダ。
 そうして、それらにもちゃ~んと命の耀きがあり、訴えかける力をもつ。

 そんなわけ(といってもリクツは抜き)で、ぼくはこの日、ボクがいう〈いじけ咲き〉の桜に焦点をしぼって撮って歩いてみた。
 (もちろんこれには、護岸の石壁の囲われ水量もかぎられた都市の小河川沿いでは、桜の写真映りがいまひとつという裏事情もあったのだけれど…)

 短時間に休みもとらずに8000歩、よく歩いて健康的に腹が空き。
 昼に「桜そば」などすすりこみつつ、ビールを飲んで、帰りはバス。
 結果、翌朝の体重は一気に500g増の、とんだオソマツだった……。






*この桜、記事投稿のきょうはもう、風に淡いピンクの流れとなって、早や葉桜…まこと花の命はみじかい…*