どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

丹沢からアオバトが飛来するという大磯・照ヶ崎海岸/季節はずれのマトはずれもある…寄り道

-No.0865-
★2016年02月03日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 1791日
★ オリンピック東京まで → 1633日





◆鳥が海水を飲む…!?

 伊東温泉からの帰途。
 空模様はひたすら寒々としていたけれども、いつものとおり海を車窓に走った。

 ボクは、大磯町にある小さな磯、照ヶ崎海岸のことが脳裡にあって。
 (どんなところか)だけでも確かめておきたかった。

 キジバトと同じヤマバトの仲間で、アオバトというのがいることを、ぼくは知らなかった。
 NHKの「ダーウィンが来た! 生きもの新伝説」の映像で観たその鳥は、名前のとおり、美しいオリーブ色の羽の持ち主だった。
 デデポポ(キジバト)より綺麗な鳩がいる…とは気がつかなかった。

 山鳥なら、知らないものがあっても不思議はない、けれども。
 海の好きなぼくが、海にかかわりのある鳥を知らないでいたのは、恥ずかしい気もした。

 映像に観るアオバトは、波かぶる磯に群れ、岩場の窪みに溜まった海水を器用に啜って飲んでいるように見えた。
 ほかの鳥たちの水の飲み方とは、違っていた。

 海水を飲むのは、日ごろ餌とする木の実からは得られないナトリウムを補給するためと考えられる(北海道の白糠海岸でも同様の水飲み場面が見られるそうな)というのだが、ほかの鳥たちにはこんな行動は見られない。

 ついでに興味深い調査結果は、照ヶ崎のアオバトたちが、なんと大磯の海岸からは20~30キロも離れた丹沢山地から飛んで来るのだ、と。
 特急列車の愛称に選ばれるくらい飛翔力に長けた鳥とはいえ、よほど海水に惹かれるものがあるらしく。

 飲むだけでなく、海面に浮いたり、尾羽を水に漬けたりと、まるで水鳥みたいな行動パターン。
 そのために、危うく波にのまれて溺れかけたり、天敵のハヤブサに襲われて命をおとすこともあるというのだから、よほどのことなのダ、きっと。

 さらに興味深いのは、アオバトの子育て。
 口移しに食べさせるほかの鳥たちとは違って、”ピジョン・ミルク”と呼ばれるものを飲ませる、という。
 (そのミルクの分泌に、あるいは海水のミネラルが関与しているのかも知れない…)

 映像にかぶさるナレーションの声に。
「そうかぁ、ピジョンの哺乳瓶や〈おしゃぶり〉って、そこからきてたのかナ」
 カミさんがふと呟く。

 かみさんの実家は薬店であった。
 ピジョンというベビー用品メーカーがあって、彼女の記憶では母親たちに支持されていたという。
 ただし、ぼくらには子がないので、その後の事情は知る由もなかった。

 ちなみにネットで調べてみたら、ベビー用品のピジョン㈱は、ただいまも健在。
 社名の由来は「平和を象徴する鳩から」ということで、アオバトの”ピジョン・ミルク”と直接の関係はないらしく、これはどうやらカミさんの思いすごしであった…が。

 ともあれ、そんなアオバトの不思議な生態を観察できるところ。
 大磯の照ヶ崎海岸は、しかし、この冬場、人っ子ひとりなく、ただひたすらに寒風のなか。

 長大な望遠レンズ装着したカメラマン氏には出逢ったが、この時季やっぱり「アオバトは季節はずれ」とのこと。

 照ヶ崎海岸にアオバトが姿を見せるのは、5月初旬から10月頃まで。
 夏の7~8月がピークで、とくに梅雨明けの天気のよい日に多く飛来。
 朝夕の時間帯がみどころと教えられた。
 冬は、西日本方面へ渡って越冬(京都御苑が有名とか)するそうな。

 身近な存在でありながら、謎も多い鳩の仲間。
 アオバトの名は、その独特な鳴き声「オーアーオー」に由来するともいわれるが。
 なにしろ、それもこれも、あとは春。
 暖かくなったら、また来ることにしよう。