どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

92回箱根駅伝、青学大の〝完璧〟な〝完全〟優勝/学生陸上界、今後の課題もハッキリ見えた大会

-No.0836-
★2016年01月05日(火曜日)
★《3.11》フクシマから → 1762日
★ オリンピック東京まで → 1662日

◆まず、往路ゴール1km手前での記録から




 (上)青学大総合2連覇を約束するような往路2日の芦ノ湖の富士。
 (下)は往路完全優勝のゴールにむかう青学大・神野大地くん。




 (左)は往路2位の東洋大・五郎谷くん、(右)は往路3位の駒大・大塚くん。




 (左)は往路4位の山梨学大・前田くん、(右)は往路5位の早大・安井くん。



 往路6位(5区・区間賞)の日大、ダニエル・M・キトニーくん。アフリカからの留学生で、寒い箱根山登りで区間賞は初ではなかったか。




逆転劇①
 (左上)はゴール1km手前で8位の順大・田中くん。
 (右下)は同地点で7位の東海大・宮上くん。
 このあと順位は入れ替わって、7位順大、8位東海大



 往路9位の帝京大・加藤くん。






 逆転劇②
 (右上)はゴール1km手前で、現時点11位の拓大・馬場くん。
 (左下)同地点で10位の城西大・中舎くん、背後に拓大の姿が迫っている。
 ゴールでは10位拓大、11位城西大。
 



 逆転劇③
 (左上)は、ゴール手前1km付近で、もがくこの時点で12位の中央学大・山本くん。背後に東国大が迫ってきている。
 (右下)は、同地点で13位の東国大・濱登くんと、14位の日体大・室伏くん。
 このあと順位が入れ替わって、ゴール順は12位東国大、13位日体大、14位中央学大に。




オープン参加の関東学生連合・工藤くん(左)、往路15位の神大・西山くん(右)。




往路16位の中大・小谷くん(左)、往路17位の明大・藪下くん(右)。




往路18位の上武大・森田くん(左)、往路19位の法大・細川くん(右)。







 (上)は往路20位の大東大・林くん。
 (下左)は選手到着前の大東大応援団チアリーダーたち、(下右)はレース終了後ファンに頭を下げる大東大応援団。

◆テレビ観戦の復路にも波乱なし

 往路をおえたとき(これで今回おわった)感があって、なんだか気が抜けてしまった。
 それでもやっぱり、最後まで見きわめておきたかった。
 箱根駅伝とはなんなのか…。

 3日の復路。
 こまかく振り返ることもない。
 「おっ」と思わせた場面は、わずかに2つ。

 6区山下りで、日体大秋山清仁くん(3年)の〈飛脚〉を彷彿とさせる健脚ぶりに、ひさしぶりの駅伝を満喫させてもらった。
 みずから「下りで区間賞をとる」と宣言していたとおり。
 前回、同区間4位の経験を生かした。将来が愉しみ。

 9区(往路2区の裏返し)では、早大・井戸浩貴くん(3年)が堅実に走り抜け。
 いつのまにかスルスルっと、気がついたら区間賞をさらっていた。
 目だたない位置でのこととはいえ、みごと。

 この2人、2区間以外は、すべて青学大の区間賞。
 7区小椋裕介くん(4年)、8区下田裕太くん(2年)、10区渡辺利典くん(4年)。
 往路の3区間賞とあわせると、全10区間の6つをさらって。
 そのほかでも、たとえば6区山下りでは1年生の小野田勇次くんが、昨年区間2位の村井駿くん(3年)をさしおいて出場、区間2位の走りで期待にこたえている。

 …といったぐあいで、まったくアブナゲなし。
 解説の瀬古さんに、復路途中の8区で「青学ハッピー」と言わしめた。
 復路ではついに、懸命に「追いかける」はずの東洋大・駒大にひとつもいいところなし。
 「完敗」だった。

 日本テレビの実況放送も、流れがほぼキマった復路では、後続がつめてきたときにだけタイム差をいうようになり、差がひろがるばかりでは観る気がそがれるのをオソレた感があった。
 さらにはトップ争いより、シード(上位10校)圏の内外に話題がかたむいていくばかりでもあった。

◆こんなこともある、こんなことばかり続くわけじゃない

 …けれど。
 学生陸上、長距離界はこのままでいいのか、気にかかる。
 青学大、原監督の選手掌握術や指導法にも学ぶべきことが少なくないと思われる。

 総合順位を見ると、結果、その多くが帳尻をあわせてきた”伝統校””常連校”と、”新興校”との差が大きいことも気にかかる。
 
 学生陸上界の有望株だった選手の多くが、その後、社会人になってからの伸びがいまいちなのも気にかかる。
 記録を見ればイイのだけれど、けっして勝負強くはないのはナゼか。

箱根駅伝そのものにも課題がある

 ずっと思っていたのが、5区山上りと6区山下り、箱根山中のコースどりを、なんとかできないものか。
 いまの5区23.2kmは、エース区間とされてきた”花の2区”よりも長い、最長距離。
 うち約13kmにもおよぶ”天下の険”の上りは、”体育”的に過酷にすぎ、無理があるのではないか。
 好天に恵まれた今大会でも、アブナイ場面になりかけた選手があった。体調などコンディションの問題だけではないと思われる。
 (山下りだって、いつも事故の危険と隣り合わせだけれど)
 ”山の神”5区のスターより、地味ながら6区山下りにつよい選手の方が、社会人になってからも伸びる傾向があるのも事実だし…。

 じつは、主催する関東学生陸上競技連盟ではいま、5区の距離短縮を、3年以内に実施の方針で協議している。
 ここ10年ほど”5区を制する者、箱根を制す”時代がつづいてきた。
 それは”花の2区”が霞んできた10年でもあった。

 箱根山の上り、下りは、たしかに醍醐味ではあるが、ここだけが突出してしまうと、面白味がなくなる。
 早ければ来年にも短縮、ぜひ実現してほしい。