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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

92回箱根駅伝〈往路〉…穏やかな天気も青学大に味方/ライバル校に先行を許さない展開が流れを決めた

-No.0835-
★2016年01月04日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1761日
★ オリンピック東京まで → 1663日





◆1月2日

 きれいな空気の朝。
 昨年のように凍てつくこともない。

 小田急町田駅に向かうバスのなか。
 ぼくには、青学大の往路山登り、”山の神”神野大地くん(4年)に若干(調整途上)の不安があるとすれば、ライバル校に先行を許したくないし、荒れ模様の展開にもしたくないはず、との想いがあった。
 その思惑には、この好天は恵みだろう。

 逆にいえば、対抗する東洋大や駒大には、この思惑を出だしから打ち砕く必要がある。
 
 7時30分、町田発の特急ロマンスカーは今年も駅伝ファンでいっぱい。
 注目の92回大会のスタートを、今年はテレビ放送の音声受信もできる小型ラジオで聞く。
 しかし箱根山をめざす車中では、やはりラジオ電波が頼りだった。
 隣りのボックス席の客は、スマホの映像にジッと見入っており。
 (やっぱりスマホか…)

 8時すぎ、箱根湯本着の頃は1区の選手たち、まだ一団。
 大涌谷の噴煙警報以来、箱根山中の一部入山規制はまだつづいているものの、観光客への影響は少ないように見うけられた。

 ゴールの箱根町へ、直行急行のバス便。
 昨年とおんなじ、駅伝ファンで満員の車中で。
 青学大の1区、この日、エントリー変更(予定どおり)された久保田和真くん(4年)は、堅実な走りをしているとの報。
 山中に入ったバスが右に左に大きくカーブをくりかえす、電波状態も不安定ななかで、駒大(其田健也くん、4年・主将)が遅れだした模様。

 結果、1位(区間賞)は青学大・久保田くん、東洋大は出遅れの7位、駒大はさらに遅れて13位。
 (流れはキマッタ…な)
 実際、大会後、その活躍ぶりは優勝への貢献度を高く評価され、青学大・久保田くん、みごと最優秀選手に選ばれている。

 箱根町のゴール脇。
 箱根駅伝碑の立つ公園の空は高く澄んで、あとの心配は気温が上がりすぎて熱くなってしまうことくらい。
 天も青学大に味方したか…の感があった。

 沿道に応援席の陣どりがすすむ湖畔を歩いて、元箱根の箱根神社に初詣、これも恒例。
 駅伝は花の2区。
 東洋大の服部勇馬くん(4年・主将)が、さすが2年連続区間賞の走りで追走、2位まであがってきたけれども。
 青学大の一色恭志くん(3年)も好走、堅実、1位はゆるがず。
 駒大も盛り返してきたが、6位。

 山上の芦ノ湖畔、吹く風はさすが身に浸みるが。
 選手たちが通過する湘南海岸あたりは絶好の駅伝日和、とアナウンサーの声。
 3区には、東洋大が兄弟ランナーの弟、服部弾馬くん(3年)を配して逆転、トップに立つ腹づもりだったが。
 結果は逆に、青学大の秋山雄飛くん(3年)が区間賞、服部君は2位にあまんじた。
 駒沢大が4位に。

 買い物などしながら湖畔を散策、駅伝コース沿いに戻ると、昼頃から交通規制になる道には車があふれ、参加各校の応援団も陣どってリハーサルを開始。
 チアリーダーたちにも、ことしは防寒支度など見られない。

 湖畔の高台、成川美術館へ。
 もうしわけないけれど日本画専門の展示より、湖水越しに眺める富士の絶景に見惚れる人が多いところだが、この日ばかりは駅伝待ちを兼ねる人々で館内のレストランがにぎわう。これも例年どおり、ボクらにとっても予定の行動。
 電波状態がよくないレストランの席から、ぼくはときどき窓際へ移動してレースの模様を追いかける。

 5区山登りへの繋ぎ、注目の4区でも青学大の田村和希くん(2年)が3区から連続の区間賞。これで往路3つ目の区間賞。
 2位東洋大に2分28秒差。これが〈そっくり逆〉の展開でなければいけなかったのだが。

 つよい。つよすぎて、他校のふがいなさをナジりたい気分さえ湧いてくる。
 あとは、神野くんの山登りにアクシデントでもなければ…順風・無風の箱根駅伝、過去にもあまり例がない。

 トップの青学大・神野くんが箱根湯本駅前を通過。
 そこまでたしかめて、美術館の高台から湖畔へと下る。

 応援というか、出迎え場所をもとめてゴール方面へと歩くうち、やっぱり去年と同じ、あと1キロ地点のゆるやかな坂に陣どることになった。
 イヤホーンから聞こえてくる実況放送の音声は、小涌園前、芦ノ湯のチェックポイントでも、青学大・神野くんの走りに不安なし。
 ただ、途中経過タイムではダニエルくん(日大・4年)がトップだ…と、耳新しい情報はそれくらい。

 沿道に陣どる応援の人たちも、いくらか気抜けふう。
 やがて。
 「間もなく選手たちがやってきます」
 さきぶれの広報車につづいて、神野くんの去年とおなじく弾んだ表情が走りぬけ、後につづく車からの原監督の声も弾んでいた。

 以下、各校選手の走りすぎる姿が断続。
 その途中で、東洋大の3区を走った服部弾馬くんの顔、ゴール地点に集合する駅伝スタッフのなかにあったが、その表情はあきらかに曇りがち。
 去年のようなブレーキもなくてすんだレースのあとには、脱力感がのこったボクだった。

 湖畔の蕎麦屋で熱い鴨南蛮をすすり、熱燗の酒がひどく身に染みた。
 それは、好天に恵まれながらも胸にはいまひとつ、湧き上がらないものがのこったレース結果のせい…にチガイなかった。

 往路の結果。
 1位、青学大
 (5区・区間賞は日大のダニエルくんだったが、青学大・神野くんもガッチリ2位のタイムで走った)
 2位、東洋大との差3分04秒(およそ1km)。 
 3位、駒沢大との差5分20秒。
 4位には、早大が入って、伝統校の意地を見せた格好だったが。

 帰路、箱根湯本へのバスが、ゴール付近の青学大応援陣地をすぎるとき、車窓にファンとの記念撮影に応じる神野くんの笑顔が見えた。
 カミさんのひとこと。
 「これで、大学新聞と入学案内のトップ記事も、決まりね」

 ……………

 往路ゴール1km手前での記録写真に添えて、復路・総合の感想は、明日にさせていただきます。

*写真、(上)は暖冬のことし芦ノ湖畔からの富士山、(下)は同じ去年の景、いずれも成川美術館から撮影。