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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「ノドグロ」の笹漬け…なんとタイの味/     小鯛の笹漬けってのがありましたっけネ

生活・食べる・飲む周辺

-No.0813-
★2015年12月13日日曜日
★《3.11》フクシマから → 1739日
★ オリンピック東京まで → 1685日





◆「のどぐろささ漬」美味魚との再会

 それは富山の小料理酒場だった。
 はじめてのノドグロ、包丁をつかいながら大将が「ほら、こんなんです」と見せてくれた片身、ホントに喉から腹にかけて漆をかけたように真っ黒だった。

 「ね。ですから、腹黒いお客さんにはだせません、嫌味になるでしょ。まぁウチには、そんなお客さんおいでになりませんけど…」
 大将の冗談噺にカウンター席が、おおいにわいたことだった。

 この夜は、刺身で。のちに塩焼き、干物と、いただくチャンスがあったが、いずれも脂のノリよく味わい極上、なかでも干物の佳さはカサゴに匹敵、あるいはその上をいったかもしれない。

 「ノドグロ」と、日本海沿岸では呼ぶけれど、魚体は赤い。
 標準和名の「アカムツ(赤鯥)」からもわかるようにムツの仲間(スズキ目)で、「むつ」の語源は「むつっこい(脂こい)」だというから、脂こい魚にちがいない。
 それでも「ノドグロ」の名が席巻したのは、漆黒のノドの強烈な印象によるのはマチガイない。

 超高級魚。
 だが、釣り人を別にすると、関東ではアマリ知られていなかった。
 秋から冬にかけてが旬で、越前ガニの季節とかさなる。
 ぼくのような魚っ喰いの都会人が、いたく気に入って喧伝、一気に全国区の魚にし、ついでに値もつりあげた、といってよかろう。

 そのノドグロ、旬の季節に、また別の趣きで出逢った。
 東京の大手鮮魚店の店先に、目ざとく見つけたのは、さすがボクだった。
 魚がむこうから呼ぶのダ、「こっちだよぉ」って。

 小さな杉の小桶に入って、奥の方にちんまりしていた。
 「のどぐろささ漬」。
 平仮名ばかりの商品名はけっして読みやすくはないのに、ぱっとノドグロが目にとびこんできた。
 
 はじめてだった。
 味わってみない手はない品。
 買って帰って、舌に遊ばせたら。
「よせよ、やっぱり美味いじゃないか」
 まるで、タイの味。
 (えっ…)
 

◆「小鯛ささ漬」の弟分

 小浜(福井県)に、「小鯛ささ漬」の名産があるのを、ご存じの方も多いだろう。
 小鯛は、チダイの小型のもの。
 体長10センチくらいの3枚におろしたのに、まず塩をふる。

 小浜にはむかしから「四十物(あいもの)」といって、鮮魚と塩魚の中間の産物があった。一塩もの、である。
 この一塩の鯛、甘酢に漬けたあと、笹の葉を添えて小さな杉桶に詰める。
 (中身は90グラムほどのささやかなもの)

 かたちは、そっくりそのままの「のどぐろささ漬」。
 産地もおなじ、小浜。
 つまり、「小鯛ささ漬」の弟分なのであった。

 だから似ている…にしても、この味わいはどうだ。
 刺身や塩焼き、干物では感じられなかったノドグロの新境地といっていい。
 
 ぼくんちの正月、食卓には「小鯛ささ漬」が定番である。
 この年越しにはこれに、新たに「のどぐろささ漬」が加わることにきまった。

 といっても、ネットをあたってみたら、発売元ではすでに今年の出荷をおえていた。
 みな首都圏や関西圏などの、店舗に買われてしまったものだろう。
 賞味7日ほどの品である。
 冷凍保存されたものが、正月用の店先に並ぶのを待つしかないか…。

 この「のどぐろささ漬」、ご紹介しておこう、小浜物産「丸海」の品である。
のどぐろささ漬 90g|小鯛ささ漬の若狭小浜 丸海 | 若狭小浜の海産物のお取り寄せ