どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

イージス艦は南沙諸島、原子力空母は朝鮮半島へ留守/それでも…にぎやか多彩なYOKOSUKA軍港めぐり

-No.0779-
★2015年11月09日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1705日
      高倉健没から →  364日
★ オリンピック東京まで → 1719日












◆横須賀散歩は水の上

 10月29日、木曜日。
 2泊3日の観音崎休暇、折にふれての訪問に、飽きることがない。
 がんばってナニかをしに行くわけではないが、散歩がなによりの愉しみ。

 半島の横須賀・三浦、両市は低平地にとぼしいから土地柄、いつでも、どうあっても海に親しく、公園なんかも水際に細長く陣どっている。
 JR横須賀駅に近いヴェルニー公園もそのひとつ。
 この公園脇ともいっていい汐入桟橋から、「YOKOSUKA軍港めぐり」の船が出ている。
 (運営会社でも敢えて観光船とか遊覧船とかは言っていない)

 この船に「乗ってみよう」気になったのは、安倍さんが集団的自衛権行使容認の法整備を強行したご褒美に、ニッポンの総理として初めてアメリカの原子力空母に招かれ乗艦させてもらったから、かも知れない。
 (そぞや煽てられればやっぱりウレシかったことだろう、腹には一物イイキニデカイツラシヤガッテ苦々しさをグッとおさめて…でも、現実の戦争とは別次元で人は兵器や乗り物になぜか頗るヨワイ)

 そんな思いの方々が多いからか、はたまた、珍しいもの好きが人の常だからか。
 日中1時間おきに5~7便、運航される船にはすでに行列ができていた。
 いまは、どこへいっても、ウィークデーもウィークエンドもない。
「きょう港の外は、ちょっと揺れるかも知れませんけれど」
 海軍イメージの制服、きりっと着こんだ若い女性に笑顔で送りだされる。

 船が動きだすとすぐ右手に潜水艦が3隻、横に並んだ「珍しい光景」に団体さんの歓声が上がる。
 浮上していても巨体の半ば以上を海面下に沈めた潜水艦は、案外に小さく見えた。
 左手には、地味なグレーがかえって威圧的な弩でかい護衛艦「いずも」。

 この就役まもない海上自衛隊自慢の新鋭艦は…。
 すぐる6月27日記事-No.0644-に登場http://blog.hatena.ne.jp/sashimi-fish1/draft-scat.hatenablog.com/edit?entry=8454420450098488187
 艦名ゆかりの地に挨拶に訪れ、あの日御碕沖に威容を誇って見せた最大級の護衛艦
 その”怪物”ぶりが浜の衆人を驚かせた、あの「いずも」との再会であった。
 あらためて見る全長248m、排水量19,500トンの、見た目ほとんど空母の「ヘリコプター搭載自衛艦」は、最大14機を搭載できるという。

 すぐその向こうには、砕氷艦「しらせ」。
 もうじき南極の昭和基地へと向かうことになっている、この艦をいま見られるのは「とてもラッキー」なんだそうである。

 ちなみに、「軍港めぐり」のこの船の案内人、海軍イメージの制服もダテじゃない、出入りも変遷も目まぐるしいうえに極秘事項も多い、艦艇から軍用諸施設までの博識を駆使した生解説は、音声もハッキリくっきり折り目がついて、まことに耳にここちよい。
 余多ある各地各所の案内人の方々は、観光とはいえプロの案内とはどういうものかを、この人たちに学ぶといい。

 さて…。
 つづいて右手、アメリカ海軍横須賀基地の埠頭には、八角形の目隠し窓が最新高性能装備を物語るイージス艦群。
 見るからに船足も速そうだし、敵には脅威の的であろうことが知れるが。
 それは、その能力が目に見えないことにあり、原子力と同質のものだった。

 いま係留されている3隻も、周辺では忙しいそうに出航の準備作業中。
 いうまでもなく、最近テレビ映像に頻出する「ラッセン」の姿はない。
 10月27日、中国が建設した人工島から12海里内、緊張の南沙諸島海域を遊弋する「航海の自由作戦」に、ここ横須賀基地から出向いている。

 「イージス艦」というと、高性能レーダー・システムを搭載して敵影を追尾・捕捉するイメージだけれど。
 もとは「ミサイル駆逐艦」、弾道ミサイルに対処できる「イージス駆逐艦」というのが正しい名称(任務)なのだ。

 つづいて現われる12号バース。
 全長410mという航空母艦専用の巨大埠頭に、「ロナルド・レーガン」の姿もなかった。
「いま、どこで、どんな任務に就いているかは…ワカリマセン」
 案内人はおどけて解説したが、じつはこのとき同艦は朝鮮半島沖の警戒にあたっていたことが、あとでワカッタ。

 「ロナルド・レーガン」は原子炉2基をもつ原子力空母である。
 心配される原子力艦事故のときの避難判断基準。
 これまでは、停泊地(ここ横須賀市長崎県佐世保市沖縄県うるま市の3つ)周辺の放射線量100マイクロシーベルト原発事故時の基準値の20倍)だったのを、原発事故の場合と同じ5マイクロシーベルト/毎時にする方針を、河野太郎防災担当相が示した。
 まずは、大臣就任後の小手調べというところか。

 ちなみに彼の選挙区は衆議院神奈川15区(出身地は平塚)。
 そしてもう一人、ぼくが注目している若手保守政治家、小泉進次郎の選挙区は衆議院神奈川11区、ここ横須賀の出身だ。

 ともあれ、いま話題の2艦の姿はなくても「軍港めぐり」は、自衛官や水兵さんたちの心得て手を振る笑顔に迎えられて歓声がたえない。
 「あの巨大な作業クレーン船は日本で最大、こちらの浚渫船も作業能力は最大級」と、最新鋭、最高クラス、世界一稀有な、日本一の規模…
のオンパレードなのである。
 
 このあと、海上自衛隊司令部と護衛艦の居並ぶ船越地区、補給基地の吉倉桟橋などを見て、特異なふんいきの潮風クルーズをおえ。
 帰港する汐入桟橋には、すでに次の「軍港めぐり」を待つ人の列が長くなっており。
 返り見れば、潜水艦3隻と砕氷船「しらせ」と海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」とが、横並びに望まれ。

 思えばこれらの艦船もみな、ほかに種類も用途もいっぱいある船舶群にまじって、日本一「船が身近な」浦賀水道を往き来するのであった。
 ぼくたちはこれから、そこにある馴染みの観音崎京急ホテルに向かう。