どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

さすらいの〝日本人難民〟は…わるすぎる予測か/ 北野慶『亡国記』から漂いくるリアルティー

-No.0766-
★2015年10月27日(火曜日)
★《3.11》フクシマから → 1692日
      高倉健没から →  351日
★ オリンピック東京まで → 1732日



 本には、古典になるものと、ときどきに読まれていいものとがある。
 ほかには、ない。
 ときどきに読まれていい本でも、記憶にとどまるものは少ない。
 ひさしぶりに、記憶にとどまりそうな一冊。
 

◆北野慶『亡国記』現代書館

 を読んだ。
 読んでおいていい本だった。
 
 福島原発廃炉もままならないうちに、ふたたび巨大地震に襲われた日本国、静岡県の浜岡…に違いない原発で、未曽有の大爆発事故が起き、北海道と九州をのぞく日本がほとんど壊滅。
 狭小な島国ニッポンは、アメリカ・ロシア・中国に分割占領され、肝心の政府も首都東京を捨てて北海道に逃げたまま、ついに機能することなく。
 かろうじて生きのこった日本人は亡国の民、難民となって世界に散らばっていく。

 …という話が、まったく荒唐無稽とは、とてものことに思われない。
 ぼくは、著者の北野慶という方を存じ上げないのだけれど。

 読後に沁みてのこるこのリアリティーは、どういうことか。
 難民となったニッポン人(そのくせ他の難民に対しては官民ともにじつに冷たかった)に対する各国の、けっして人道支援にとどまらないしたたかな対応ぶり。
 フクシマの大事故に懲りもせず、またしても放射能汚染を地球にふりまく愚をくりかえしたニッポンに対する容赦ない非難。
 ニッポンの原発事故禍とその後始末を、国際政治や外交の道具に利用し尽すハゲタカのごとき大国ども。
 それらが、あまりにもぴったり、われらの感性にフィットしたからに違いない。

 繰り返しておきたい、これは読んでおいていい本デス。