どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《戦後70》広島巡礼⑪-燃えよ”赤ヘル”広島カープ/にわかファンも胸を熱くして観たセ・パ交流戦

-No.0638-
★2015年06月21日日曜日
★《3.11》フクシマから → 1564日
    (高倉健没から →  223日
★オリンピック東京まで → 1860日










ガンジーとガンバがゆく…

 これで6月2日、朝の原爆ドーム前から午後遅くの土石流被災地まで、1日かけての慰霊巡礼をおえましたが。
 まだ、なにか、ものたりない。

 広島駅に戻って、目の前をよぎる人の流れに。
「広島球場(マツダスタジアムのことデス)に寄っていこうか」
 言葉はいちおうお誘い風ですが、足の向く方角はもうきまってる。
 駅構内から周辺には、すでに”カープの赤備え”サポーターたちの姿があふれていました。

「えぇっ…ホテルに帰って、出なおすんじゃないのぉ」
 かみさん、あとを追ってきながら、目はサポーター・グッズを売る店の品々を物色してる。

ガンジーって、呼ぶことにしたからね」
「なに、それ…」
「頑固爺いってことよ」
 とつぜん、なんでそういうことになるのか…?…でしたが、いわれるワケはわからないでもない。
 ぼくは「わかったょ」と、あとの「ガンバ(頑婆)」はコトバを呑みこみました。

 あちこちから寄り集ってくる細い流れから、やがて一筋の大きな流れにまとまった赤い川は、賑やかに滔々と球場を目指します。

 沿道のあちこちの店から、あれこれ誘いの声がかかって、「生ビール」につい吸い寄せられてしまう。
 「スタンドでだって買えるじゃない」
 わかっちゃいるけど、これが勢い、これが流れってもんです。

 途中にコンビニの「ローソン」があって、ご存じイメージ・カラーはブルーのラインなんですけど、ここではそれもカープの赤。
 ここで試合前に待ち合わせるファンも多くて、店の前は真っ赤っ赤。

 球場前に来て、人波は二つに岐かれ。
 ”チケット持ち”組はスタンドへの通路を、ぼくら”チケットこれから”組は当日券売り場の窓口へ。
 さいわい(アウェーの三塁側でしたが)内野の、結構いい席がとれて、あとで広島ファンのわが友は「よくとれたなぁ、交流戦だったからかねぇ」とのことでしたが。
 なんの、この日の相手は、4番に広島出身の中田くんがいる日本ハム・ファイターズ。観られるかどうかは五分五分というところだったんです。

 それよりも、客足にややブレーキがかかったとすれば雨のシンパイ。マツダスタジアムはドームじゃありませんから。

 ぼくらもカープ・カラーのポンチョと、マエケン(エース前田健太投手のことデス)ナンバー18が白く染め抜かれたトート・バッグを買いこんで、生ビールのカップ片手にスタンドに陣取りました。

 アウェーの三塁側も赤ばっかし、向こうのホーム一塁側なんか、あたりまえですけど、もう真っ赤っ赤。
 試合開始を待っていたかのように、やがて降りだした雨に赤いポンチョが輪をかけると、球場全体が赤く揺れだして。
 (凄いネ!)ぼくらもカープ・ファンになりきって、拳をつきあげました。

 まぁ、こんな風景はどこにもあって、とくにサッカー・ファンの熱いサポーターぶりが知られるようになってからは、野球も負けちゃいません。東京ドームも、神宮だって…。
 でもね、それにしてもですよ、この日、エース「マエケン」が先発のマウンドに立ったカープの、燃える赤の勢いには、胸を熱くさせるものがありました。

 今シーズンのカープは「常昇魂」、”絶対カープ主義”の「RED RISING」とやら、スコア・ボードの電光板に浮かび上がるボールからは、めらめらと赤い炎が燃えたっておりました。

 雨が降る。
 生ビールがすすむ。
 ビール・ベンダーの女の子がかわゆい。
 ビールがすすむ。

 雨に濡れて、赤ヘルがますます燃える。
 気がつけば、この赤はマツダ・カラーの赤に違いない。
 高級車の赤のような品位にはかけるけれども、なにしろ熱い、熱く燃える意気ぞよし。

 これからの広島が、広島の未来がたのしみダ。

 ぼくらは7回、4-1、広島リードの場面で球場をあとに、ホテルに帰ってシャワーを浴びました。
 マエケンの勝利投手はまちがいないと…寝る前にも祝杯をかさねていたのでしたが…。

 翌朝のスポーツ紙、一面には「マエケン、あぁ涙雨」「九回悪夢逆転負け」の見出し。
 でも、ぼくは「どんまい」、そんなことだってあるだろうさ。

 ところで…。
 この記事を書く少し前に、日本プロ野球界、伝説の名投手、沢村栄治の投球、実写フィルムが見つかったという報道があって。
 その流れるようにスムースで力づよい投球フォームを、ぼくも初めて見せてもらいました。

 ピッチングはやっぱり、足腰のバネにつきますね。
 ピッチャーはやっぱり、先発完投が見どころ、見せどころですよね。
 広島のエース「マエケン」も2010年に「沢村賞」の栄誉に輝いています。

 …あの日の試合、マエケンの完投をぼくは信じていたのでしたが…。