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どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

《戦後70》長崎巡礼⑯-九州オルレ 平戸コース-/”命山”を歩くコースづくりのヒントに…

-No.0561-
★2015年04月05日日曜日
★《3.11》フクシマから → 1487日
    (高倉健没から →  146日
★オリンピック東京まで → 1937日










◆「オルレ」と呼ぶ”田舎道ハイク”

 「オルレ…歩く人、いますか?」
 平戸港交流広場の観光案内所で訊ねたのは、呼び名に馴染みにくさが感じられたからだった。
 「はぃ、お天気がよくなると、若い方たちがね」
 係の方の応えはソツがなかったけれど、今朝、宿のフロントでは「はぁ…」と怪訝な顔をされた。
 まだ、知名度は(これから)ということらしい。

 「オルレ」は、〈田舎道を歩く韓流ハイキングあるいはトレッキング〉のこと。
 「ありのままの自然や地元との交流を楽しめる」というので、済州島でブームとなり、年間200万人の観光客を集める人気だそうな。

 九州の観光関係者が、それに着目、導入したという。
 いま現在、沖縄を除く7つの県に、12のコース。
 設定されたうちの一つに、平戸コースがあった。
 ぼくが、この情報に接したのが去年の夏、そのときから長崎へ行ったら体感してみようと思っていた。

 ……というのは。

 《11.3.11》の被災地東北巡礼をつづけるなかで、ボクにはヒトツの募る想いがあったから。
 それは、イザというときのためにも、それだけの体力をたもつためにも。
 〈その土地の、最寄りの高台へ歩く道〉を用意しよう。
 〈避難路ではなく、楽しく、励みにもなる道〉として。
 そのヒントを、探したかった。




◆案内標識

 平戸コースは、交流広場をスタートして町中を歩き、上りにかかって最初のチェックポイントが、1.2キロ先の最教寺
 ”西の高野山”とも呼ばれるこのお寺は、節分の「小泣き相撲」行事で有名になったところ。イベント当日は、殺到する訪客の車を整理するのに「大変なんダ」と、檀家の古老が笑っていた。

 「オルレ」の案内標識は、ざっと4種類。
 〇道端の樹の枝などに吊り下げられる”青と朱赤のリボン”
 〇”カンセ”と呼ばれる馬をモチーフにしたオブジェ
 〇”木製の矢印”
 〇自然の岩などに印される”ペイントの矢印”
 
 視認性はいいと思う、けれども、”木製の矢印”には方向の指示が適切でないものも見られた。たぶん、誰かのいたずらだろう。
 山の道標にも、ときおり疑わしい向きのものを見かけた覚えがあり、これは気をつけて管理しないと迷子の恐れがある。





◆川内峠の高みに立つ

 コースはここから、4.7キロ先の川内峠へと上る。
 標高は200メートルほどだそうだけれど、ここまでおよそ2時間、ぼくなんかにはけっこうキツイ。

 峠の頂上には、お馬さん型を模した“カンセ”。
 九十九島などグルリ360度の眺望、”高み”に立つ魅力は素晴らしい。
 東側には、「川内かまぼこ」で有名な浜の集落が望める。
 つい先日〈山焼き〉がすんだばかりという斜面には、もう緑の草が芽生えてきていた。

 けれども…。
 このコースはこれで、まだ半分にもならない。
 全コースを歩くと13キロ、トレッキングといっていい4~5時間の設定だった。

 ぼくが頭に描く”命山”を歩くコースとは、ちょっと違う。
 子どもから年配者まで、気軽に楽しめるものでありたい。
 (距離がありすぎるな)と感じたボクは、ここまでにして町に戻った。





◆寺院と教会の見える道

 平戸〈らしさ〉あふれる景観といえば、やはり、古里日本にエキゾチックなふんいきを交えた田舎町のありよう、だろう。
 ちょうど坂の中腹から上のあたりに、町自慢の〈寺院と教会の見える道〉があって、オルレ平戸コースでも終盤の見どころになっている。

 歩くと(これだけで充分すぎる)くらいに足腰にコタエる。
 1931年の建築というゴシック風、平戸ザビエル記念教会まで休み休みまわってくると、下から息をはずませて上がってきた中年の女性、二人連れの一人に「まだ、だいぶ歩きますか」と訊ねられた。

 「オルレ」とは趣きのことなる、ボクのコース設定でいけば、港からこの辺りまでを巡るのが適当。
 万が一の時の避難場所にもよさそうだった。

 「ぽく・びゅー」
 なんて呼び名を、なんとなく、ぼくは脳裡に泛べていた…。
 
*写真=上段は、〈寺院と教会の見える道〉で見た”木製の矢印”など、「オルレ」の案内標識いろいろ*
*写真=中・上段は、「子泣き相撲」で知られる最教寺
*写真=中下段は、川内峠からの眺望と「オルレ」の案内標識”カンセ”* 
*写真=下段、(左)は寺院と教会の見える道の風景、(右)は平戸ザビエル記念教会*