どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

〈自然体〉の〈破調〉…高倉健さんの話術/   『あなたに褒められたくて』を読んで

-No.0485-
★2015年01月19日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1411日
    (高倉健没から →   70日)
★オリンピック東京まで → 2013日




◆『あなたに褒められたくて』

 年が明けて最初に読んだ本、高倉健さんの〈随想〉。
 随筆というより、彼にふさわしいのは〈随想〉です。
 健さんの〈随想〉に似あうのは、単行本より文庫本(ぼくが読んだのは集英社文庫版)。

 タイトルは(きっと、そうだろなぁ)感じで、でも(もしかすると…)寄り添う女性の影に淡い期待を抱かせもして。
 種を明かされてみれば、(やっぱり)お母さん、ほかにないですもんね。

 彼の書いたものは、これまでにも何度か、雑誌で読んだことがあって、いずれも健さんらしさの滲むものでしたが。
 あらためて一冊になったのを読んで、(あっ)と気づかされました。

 彼の生き方は、ほぼ理解できてた…と思うんですけど。
 表現の仕方、話術っていうんですか、そっちもすごい。
 ですます…も、である…も、どっちへも隙なく自由に、行ったり来たり。
 ピュアで、自在で、破調があって、落としどころも心得ていて。

 きっと、健さん自身(どう表現したらいいか)については、ずいぶん格闘したんじゃないか、苦心の末の〈自然体〉だったろうと思うんですが。
 結果、ちゃんと〈一本〉筋が通ってる。
 健さんの演じた役柄を追ってみても、(全作品を観たわけじゃないけど)なんか筋は〈一本〉通ってましたね…っていうのは、すごいな、しあわせなことだと思いますね、役者として。

 ぼくなんか、表現法の〈破調〉については、中原中也の詩作などから懸命に学んだりしてきたわけですけど、ついに健さんの〈自然体〉には及ばず。
 どっか無理があるんでしょうね、やっぱり。
 筋が〈一本〉じゃない、のかも知れない。
 身の丈にあってない、のかも知れない…。