どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「金目」と「銀目」の“めで鯛”コンビ駿河湾から/ 深海の魚資源を掘りおこせ

-No.0456-
★2014年12月21日日曜日
★《3.11》フクシマから → 1382日
    (高倉健没から →   41日)
★オリンピック東京まで → 2042日




◆沼津港から新種の干物が届いた

 「銀目鯛」
 エッと思われる方が多かろう。
 ボクだって初耳だった。

 先月末、富士山西麓から焼津への旅の帰途、ぼくは沼津港に立ち寄った(11月27・30日記事)。
 それより少し前に、「光る味わい」の新しい干物魚が登場した、というのを聞いていたからだった。
 しかも名前が、銀目鯛。
 先輩の金目鯛とセットで、金と銀。
 いいじゃないですか、「金さん銀さん」がご存命だったら、きっと長寿祝いに贈られたにちがいない。

 もともとキンメダイ(金目鯛)というのが深海の魚。
 底引網で漁獲されるギンメダイ(銀目鯛)も、別種ながらやはり深い海の底の方の魚。
 (揃ってどちらも、名前だけの“ニセ鯛”ながら…)
 鮮魚としては価値の低い魚だけれど、干せば旨くなるそうな。

 もともと底深い駿河湾岸は、深海魚の開発でも先進だった。
 また伊豆半島は、なんといっても全国〈干物〉産地のなかでも横綱格の地位にあり、もうずいぶん以前に、高級魚の鯛(マダイ)を干物に変身させた実績もある。
 脂の、のり方がつよすぎるといわれる養殖ものの真鯛を、干物にすることで脂抜きに成功。いまや高級干物の定番になっている。

 そんな静岡県、水産技術研究所(焼津市)と沼津市の水産加工会社が協力して開発した“新商品”が、銀目鯛の干物というわけだ。
 美食ではないが“旨食”、刺身を筆頭になにしろ“魚好き”のぼくは、こういうニュースに出逢うのがなによりウレシイわけで…。

 なにはともあれ、さっそくに訪れてみた港近くの橘水産http://www.t-suisan.com/
 しかし、ザンネンながら「脂がのってくる時期にはまだちょっと早い」とのこと、「じゃ、獲れたら送って」とお願いして、その日はキンメとホッケの干物を買って帰ったのだった。

 家で炙って味わってみると、なるほど、どちらもイイ味に仕上がっていた。
 干物といっても、ただ干せばいいというものではない。
 魚の下ごしらえに使う水(ここでは富士山の湧水)や塩から、自然発酵の漬け醤油、自然農法のゴマにいたるまで、気づかいされてできている。
 がぜん「銀目鯛」への期待がたかまる。

 それから半月ほどして、送られてきた干物。
 荷をほどくと、なるほど銀白色に光る皮目がよく、キンメと並べると配色もきわだって見えた。
 ただし身は小ぶりで、宿の朝食にでてくるアジの干物くらい。もう少し大きければ、なおいい。
 たしかに脂がのっていて、そう…風味は“えぼ鯛”の干物に似ている。

 脂にあるクセが、火に炙ることで独特の風味にかわる。
 同梱の説明書には、①塩焼、②バター焼、③照り焼と3種の調理法が紹介されており、すべて試してみたところ、みなそれぞれに良かったが、味わいでは「照り焼」が最上。
 課題は鱗の処置で、細かくて硬いウロコが舌にまつわりついて、味わいをさまたげる。
 その鱗が、魚体の銀白色を美しく魅せてもいるわけで、むずかしいところだろうけれど、これを解決してもらえれば…。
 
 「金銀コンビ」の見栄えもよく、味わいでも見劣りのしない品になるだろう。
 2020年のオリンピックに向けての、愉しみにもなる。