どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

かつて陸上にセバスチャン・コーという名選手あり/いまIOC委員としてオリンピック開催の理念を語る

-No.0282-
★2014年06月30日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1208日
★オリンピック東京まで → 2216日




◆競技会場立地や施設の見直しはとうぜんダ

 東京都の舛添知事が、2020東京オリンピックの競技場新設案を「見なおす」方針を表明した。
 その目玉ともいえるのが、カヌー・スラローム会場の新設が計画されていた葛西臨海公園江戸川区)。ここはすでに、地元や環境保護団体などから「自然破壊が危惧される」との反対表明があったところで、そこに施設整備費の低減を目指す方針の都が着目、「自然環境への配慮」をうちだして流れにのった…といっていいだろう。

 そこへ、国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会の一行が来日、臨海部18ヶ所の競技施設予定地を視察した。
 招致レースのときの約束ごと云々を心配する向きもあったが、驚くほど、世界のスポーツ界は意識改革が進んでいた。

 来日した調整委メンバーの一人で、2012ロンドン大会の組織委会長セバスチャン・コーさんがインタビュ-に応え、次のような主旨のことを述べている。
「招致計画の見直しはよくあることで、大会はその国の市民にとって持続性を重視した形で開催されるのが望ましい。それが国際競技連盟などの期待と食い違うこともあり、また、それぞれの都市にっよって事情も異なるので共通した解決法はないが、大会全体のしっかりしたビジョンの確立と持続がカギになる」と。

 さらには…。
「開催のレガシー(遺産)が地域に根付いて、施設や経済効果ばかりでなく、市民社会ぜんたいにスポーツを愉しむ環境、参画を育む仕組みづくりまで、長期的な視点で取り組むことが重要だ」とも。
 (容れものじゃないよ、魂〔こころ〕だよ)ということであろう。

 セバスチャン・コーという名に、年配の陸上競技ファンなら覚えがあるはずだ。
 彼はかつてイギリスの、陸上競技中距離の名選手。オリンピックでは1980モスクワ・1984ロサンゼルスの2大会つづけて、男子1500メートルで金メダル、800メートルでも銀メダルに輝き、12回におよぶ世界記録更新をはたしてもいる。
 引退後は政治家の道を歩み、IOCでも活躍している。

 わが日本のスポーツ界にも、このような人材が現れてほしい。
 利益団体の看板にとどまらない、思想信条の持ち主が。
 陸上の室伏広二さんや、柔道の溝口紀子さんにつづく人材が。

*写真は、2020東京オリンピックでカヌー・スラローム会場に予定されていた葛西臨海公園