どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

絶滅危惧ⅠB(レベル2のヤバさ)…ニホンウナギ/ついに“蒲焼”が食えなくなる日

-No.0268-
★2014年06月16日(月曜日)
★《3.11》フクシマから → 1194日
★オリンピック東京まで → 2230日




◆来る時が来た

 国際自然保護連合(IUCN)の2014年版「レッドリスト」-絶滅危惧ⅠB類-にニホンウナギが登録された。
 この〈ⅠB〉とうのはヤバイ順レベルNo.2「近い将来、絶滅の危険性が高い」。

 近代の食文化におけるウナギの位置は高かった。
 たいがいは祝いごとや法事、もてなしの席などに供されるもので、庶民の食卓では“ハレ”の日のメニュー。「土用、丑の日」が近づくとソワソワしてくる…性質〔たち〕のものだった。

 ウナギを焼く匂いというのが、また、たまらなく食欲を刺激するもので、「匂いを嗅いで飯を食う」なんて冗談がマジに支持されたこともあった。
 代金も庶民的とはいえず、「うな重」にランクアップできるのは上役になってから、それまでは「うな丼」が精一杯であった。

 そんなウナギが、グッと庶民の食卓に近寄ったのは、安売り店の登場がきっかけだったと思う。
 ちょうどぼくの青春時代…だから、1940~50年代の頃。
 東京に「登亭」というチェーン店ができて、店内でも安く食べられたが、テイクアウトでわが家や近しい友人・知人宅への土産にウケた。しかも…
 いまの「牛丼」なんかとは、高級感がまるで違った。

 その後、スーパーマーケットの店頭にも並ぶようになって、一気に庶民化。
 韓国や中国からの輸入品がどっと幅を利かせるに至って、「いつだって丑の日」状態、ついに資源枯渇のイエロ-・カードというわけだ。

 ニホンウナギは西太平洋のマリアナ諸島近海が産卵場所、孵化した稚魚が黒潮に乗って北上するという、大雑把な生態が知れたのがやっと近年になってからのこと、いまだに謎めいた存在でありつづける。

 つい最近になって「産卵からの完全養殖に成功」したといっても、まだ実験室段階で、待ち望まれる実用化はもっと先の話。
 ついに日本人の凄まじい喰い意地にはおよばなかった。

 ボクは、稚魚のシラスウナギ捕りを、夜の相模川河口などで見たことがある。カンテラ提げてたも網を手に、汀にうごめく漁り姿は猟奇的でさえあった。
 現在は、これが養殖ウナギの命運をにぎる希少資源だ。

 ウナギの養殖場も、何ヶ所か見て来ている。
 餌に群がり貪る獰猛さは(生唾ゴクリ)もので、針金に束になったイワシなんぞ、またたく間に骨だけになってしまう。
 
 いまは、めったにお目にかかれない天然ウナギも、味あわせていただいたが。
 養殖モノとはまるで違って、はっきりいって別もの、ボクは即座に、若き日の山行で喰わされたマムシの蒲焼を想い出したものだ。
 うまさ、いうまでもなく別格。
 そして、精・力・もり・モリ。

 さて……。
 このウナギ資源、枯渇にむけての勢いは、もはや止める術なし。
 ワシントン条約での国際取引規制も遠い日ではあるまい。
 個人レベルの食欲自制なんぞでどうなるものでもなく、あとは国が本気になっての法規制あるのみだ。
 
 少なくとも、最短5年間は稚魚採捕禁止。
 うなぎ屋業界は、自粛の「営業シェア」。
 
 濫費に歯止めがかかるところまで値段を上げ。
 あとは…そうネ、“蒲焼の匂いフェア”でもやりますか。