どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

なんと…海峡越しに津軽の岩木山!/     《3.11》2014春の巡礼・6日目(補遺)

-No.0216-
★2014年04月25日(金曜日)
★《3.11》フクシマから → 1142日
★オリンピック東京まで → 2282日





◆海峡越しに「お山」を拝む

 或るすっきり晴れの夏の朝だった。
 「海峡」とこのあたりでいえば、もちろん津軽海峡しかない、渡島福島。
 法事で、かみさんの実家を訪れていた。

 散歩がわりに、海沿いにゆったり車を転がしていたぼくは、海峡の向こうの空にハッと目を奪われてブレーキを踏んだ。
 窓を開けると潮風が匂った。
 小さな集落への脇道にそれて入り、浜に出て、遥かな遠望に目を見張った。
 その独立した美しい山容には、たしかに見覚えがあった。

 岩木山(1625m)である。
 「津軽富士」とも呼ぶ。
 
 だが、しかし……。
 ぼくは、寝惚けてもいない目をこすった。
「あまりにも遠すぎはしないか」
 そこまではざっと100キロほどもあるのではないか。
 岩木山といえば、津軽半島の付け根よりさらに奥まった津軽平野の、弘前の西に聳えているのだ。

 折りよく家から外に出てきた婆さまに声をかけて尋ねると。
「あぁ、お山だ」
 こともなげに言って、手を合わせ、ひとつ拝んだ。
「やっぱり…岩木山
 とぼく。
「そっ、岩木のお山だョ」
 と婆さま。

 信仰の「お山」は各地にある。
 木曽の「お山」が御嶽山越中の「お山」は立山、加賀の「お山」は白山などなど、そして日本の「お山」が富士山だ。

 岩木山には古くから、津軽の人たちが集団で山頂奥宮に登拝する「お山参詣」の習慣がある。
 ぼくには、朝の弘前公園から「お山」を遙拝する人たちの敬虔な姿が想いだされる。

 地理的な必然というべきか、この渡島あたりには津軽から移住した人々が多く住む。 
 いまでも海辺の古老たちは、朝な夕なに「お山に無事を祈る」という。

 言葉にならない感動にわしづかみにされたボクは、そなまましばらく、国道228号を隣り町松前の白神岬まで行き…その間ずっと、海峡の向こうに「お山」が見えていた。

 白神岬から対岸、津軽半島の竜飛岬までは19キロ程しかない。

*写真、(上)は白神岬(北海道松前町)から津軽海峡越し遥かに遠望する岩木山、(下)は弘前公園から眼前に仰ぐ「おやま」岩木山