どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

「COREDO」再開発ど!/           お江戸日本橋が“芽吹く”とき

-No.0183-
★2014年03月23日日曜日
★《3.11》フクシマから → 1109日
★オリンピック東京まで → 2315日




春分の日の21日は春彼岸の中日

 三越の地下鉄口には、桜色の暖簾が揺れていた。
 「寒さ暑さも彼岸まで」とはよくいったもので、つよい風がまだ冷たい日。

 地下鉄の三越前駅に降りた、きょうの目的は老舗デパートではなく、いまどきトレンドの再開発商業ビルである。
 三越のすぐ向かいに、その入口があった。
 きのう開店したばかりの、まだソワソワした気分がただよっていた。






◆入ったのは「COREDO室町3」

 各フロアには、きどった陳列の店々がコンパクトにレイアウトされて、日本ふうの広くはない空間を、けっして狭くは見せないくふうが随所に見られる。
 (ケチに見られたらオシマイよ)というわけか、商品もみな意識的に高価な設定になっている。
 六本木界隈はじめ各所に流行りの都市空間表現は、まぁ似ているというかソックリというか…こんな世界ばかり飛び歩いていたら、そのうちにきっと、おめあての店がどこにあったかワカラなくなりそうだ。
 けれども、否応なしに(これからの街はこうなっていくのだろう)予感に充ちている。




 いったん表に出てみると、通りの造りも(どこかで見たような…)。
 (街の再開発というのは、こういうものデス)と、お手本どおりの感がある。
 植えられたばかりの桜の若木が、懸命に花をつけながら吹く風にふるえていた。

 「日本橋に人気と活気をとりもどそう」と、再開発を手がけたのは大手の三井不動産など。
 地下鉄日本橋駅そば、東急百貨店跡地に2004年オープンの「COREDO日本橋」から始まった再開発の、いよいよ中番というところか。
 今後には、2020東京オリンピック開催を見すえて、日本橋本町や八重洲地区への再開発進展が予定されている、という。

 斜向かいには「COREDO室町2」。
 こちらには飲食店が多く、昼時のせいもあって行列の賑わい。
 しかし……。
 オープン早々の祝賀ムード、休日のせいもあってヤハリというか、来客の顔ぶれをつぶさに見ると高齢者層が目立つ。若い人も、幼児連れのカップルもいるのだが、とりあえずは、多くがウィンドーショッピングを楽しむ風情。さっそく買物に熱心なのは年寄りたちの方だった。
 なんだか、これから将来にかけての〈街の縮図〉を見るようでもある。

 この新規オープン2店舗に加えて、先行の「COREDO室町」「日本橋三井タワー」もリニューアル・オープン、老舗の三越もまじえて、まずはめでたく春爛漫として。
 真価のほどは、もう少し落ち着いて、働きざかりの都会人たちにどう評価されていくかに、かかっているのではないか。






◆神さまだって再開発の波にのる

 「COREDO室町2」の裏手に、いかにも“間借り”ふうの遠慮がちな社があった。
 福徳神社。
 (……そうか、思い出したゾ……たしか、お稲荷さんだったと思ったがな……)
 いまのボクは在の方に引っ込んではいるが、これでも先々代の頃はさ。
「江戸っ子だってねぇ」
日本橋の生まれょ」
 魚河岸の方でとれたんだぜ、ピチッとな。

 「福徳さん」は、たしか平安時代からあったとかいう由緒つき。
 江戸時代。二代将軍・徳川秀忠が参詣の折には、椚〔くぬぎ〕材の鳥居から若芽が吹いて「縁起がいい」というわけで「芽吹稲荷」の別名をもらっている。
 その後は繁盛な土地にあった迷惑料で、あちこち移り住むことになりながら「商売繁盛」のご利益を頒けてきた。
 それが巡り巡ってこのたび、街の再開発をご縁に復活再生。すぐ向かいの地に社殿を造営、かつてあった鎮守の森も、この秋には復活の運びという。
 地下空間が防災備蓄倉庫になる…なんてのも気が利いて、イイじゃねぇか。

 こぢんまり今風の社殿に手を合わせ、脇の社務所でお守りをいただく。
 「芽吹き守」と、《3.11》巡礼旅の無事を願って「旅守」。
 「旅守」は、いうまでもない。
   ♬お江戸日本橋、七つ発ち…
 の心意気か洒落であろう。

*写真、(上)は日本橋三越の地下入口の春暖簾、(中上3枚)は「COREDO室町3」内の店舗、(中下・左)は「COREDO室町2」入口、(中下・右)は「COREDO室町2」店内壁装、(下)は「福徳神社」と御守。