どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

インターネットで内密に“精子”さしあげマス/   こっそり自分の子孫を遺すのダ

-No.0165-
★2014年03月05日(水曜日)
★《3.11》フクシマから → 1091日
★オリンピック東京まで → 2333日

◆貴女の悩み救います…とは、ずいぶんショッテる男じゃないか

 インターネットに「ぼくがお役にたちましょうか」と名乗りをあげて、“精子提供”を売り込む男どもがいるという。
 身体の健康状態はもちろん、学歴から得意の分野・趣味まで自己紹介のうえ、もちろん子種は“無償”で差し上げる…という。とうぜんのこと、スポーツ選手や高学歴の男が多い。

 「提供を受けたい」申し出があると、最終的には面談して確認、話がまとまると何度かにわたって両者が落ち合い精子の授受がおこなわれる。
 医療機関であつかう凍結精子ではないから、新鮮であることが必要な精子は、提供者がいちど席をはずして用意してくる。受けた女性はそれを持ち帰って、みずからの手で体内へ注入。原則これを、うまくいくまで繰り返す。

 このような事態になったわけは、制度にある。
 日本では、医療行為としての体外受精は既婚者にしか認められていない。ところが現実には、“未婚の母”になることを望む女性が多くなってきている。
 すでに何人かの“父親”になっているという男性の話によると、自分が「提供した女性は既婚・未婚が半々くらいだ」と。

 心配される感染症などのおそれは、「ちゃんと検査を受けた証明もあるから大丈夫だ」というが、匿名で受けた検査の信憑性は…どんなもんだろう。ほかにも、そうして生まれた子どもへの真実の告知など、倫理的な課題も少なくない。
 この分野でも先進(?)のアメリカでは、問題の解決にむけ〈精子提供者の国への登録〉を義務づける動きが進んでいるそうだが、日本ではまだそこまでいっていない。

 じつは、ぼくたち夫婦にも子がない。
 二人そろって診断を受けたところ、かみさんの方に「卵管閉塞」があることが判明。
 どうやらその原因は、彼女が高校生時代に患った肺気胸による高熱にあるらしかった。
 塞がった道を通す治療・手術を試みたが、結局ダメで「(子どもは)あきらめてください」といわれた。
 日本での不妊治療「体外受精」がおこなわれたのは1983年だから、それより前のことではあったし、ぼくたち夫婦も「授からないものは仕方がない」考えだった。

 じつは、このときの検査ではボクの方にも「精子の数が少なくゲンキもたりない」旨の告知があり、「酒のせいで酔っぱらってましたかネ」と冗談にまぎらせた覚えがある。
 (子種がない……そんなわけはないがな……)
 若い担当医は率直に「精子の劣化は最近顕著な傾向です、どうやら人類の遺伝子に欠陥があるらしいんですが」といってくれた。いい医者だった。
 この話はまた、いずれ機会をあらためて…。

 ところでさて、“精子提供男子”のことであるが。
 ボクは、彼らがけっして「まったき善意の人」とは思はない。
 野生の動物界では「より強い者が子孫を遺す生殖の権利を得る」のが自然だが、これにも例外はつきもので、なかには「強者の隙をついたり、巧みにうまく立ちまわったりして、自分の子孫を遺すことに成功するクセ者がいる」という事実だ。
 みずからの精子の働きぶりを秘かに誇り、こっそり自分の子孫をのこしてホクソ笑んでいる者の姿が、ボクには見える気がしてならない。