どこゆきカウントダウンー2020ー

2020年7月24日、東京オリンピック開会のファンファーレが鳴りわたるとき…には、《3.11》震災大津波からの復興を讃える高らかな大合唱が付いていてほしい。

イチゴだけじゃない高級果実のオンパレード

-No.0091-
★2013年12月21日(土曜日)
★《3.11》フクシマから → 1017日
★オリンピック東京まで → 2407日



 イチゴの季節。
 クリスマス・ケーキに、もてもてのイチゴ。
 ふだんでも、イチゴのショートケーキは一番人気だそうで…。
 でも、じつはこれ、日本だけのことですってね。
 さほどにニッポン人はイチゴ好き、イチゴに目がないから、いいイチゴがいっぱいできる。

 イチゴの新クィーン候補に栃木県産の新品種「スカイベリー」が名のりをあげた、という。
 栃木のイチゴといえば「とちおとめ」が有名で人気もあったが、後継の「スカイベリー」は1粒25グラム以上の大粒が3分の2を占める女王クラス。
 現在のクィーン位にある福岡県産「あまおう」から、王座奪取をもくろむそうな。

 「スカイベリー」は色濃い赤と円錐形のととのった容姿が自慢で、命名の由来は、大きさ・美しさ・美味しさの3拍子そろって大空にとどく…(もちろんスカイツリー人気にもあやかる)。
 いっぽうの「あまおう」は、「まい、るい、おきい、まい」が由来という、その名のとおりの貫録で大きい粒は40グラムにもなる。
 この両者がいま、青果市場の主役をめぐって熱い闘いをくりひろげているんだって。

 ちなみに、イチゴの出荷量では、栃木県がトップ、二番手が福岡県である。

 人気の作物ほど品種改良にも熱心、なのはとうぜんのこと、イチゴのブランド化はめまぐるしく激しい。ついこのあいだまで、もてはやされていた「女峰」も「さちのか」も「さがほのか」も「章姫(あきひめ)」も、すでに盛りをすぎた感さえあるのだ。

 《3.11》大津波に被災した宮城県亘理町のイチゴ農家が、北海道伊達市に移住して生産に励んでいる。支援に出向いたハウスで、「紅ほっぺ」という愛らしい名のイチゴに出逢った。
 粒が大きく、果肉まで赤くなって、甘みと酸味のバランスもいい。(また、いい品種がでてきた)と思ったものだったが、その後にも新品種が続々…なのだった。

 イチゴ農家もたいへんで、いちいちの品種と栽培法をマスターするのに、おおわらわ。

 ボクが子どものころ、猫の額ほどの痩せた庭の菜園に、イチゴを植えた。小さな実が仄かに赤くなるころには鳥や虫たちが寄ってきて、奪いあいになった。
 実を傷めないためには敷き藁がいい、とのことだったが無いので、リンゴ箱にのこった籾殻を代用した。この籾殻のおかげでナメクジが撃退できた記憶がある。
 あの頃のイチゴから比べると、いまのイチゴはみんなすごい、すべてが女王クラスだ。
 産地間の競争も激しいわけで…。

 なのに、不思議なのは、国内消費量はこのところ〈増加〉ではなく〈微減〉傾向なのだという。
 イチゴにかぎらない、ミカンもリンゴもモモもそうで、わずかにバナナだけが〈増加〉している。

 「いきすぎ」ではないか、とぼくは思う。
 なにが、「品種改良」が、だ。
 リンゴについて前にもいったことだが、「大きさ」と「甘さ」と「美しさ」をとことん追及して、その結果は、人々にいちおう喜ばれはしたけれど、一方で飽きられてきたと思う。
 
 果物の味わいの基本、甘味と酸味のバランスが、ざんねんながらより指向のつよい甘味に片寄っていった結果、果物らしさが薄れて(菓子)に近づきすぎ、スウィーツには勝てなかった、のではないか。
 果汁の瑞々しさ、果物の持ち味ゆずれないところをウッカリ忘れてしまうと、元も子もないことになるだろう。

 品種改良によって、作物は大きく美しく美味しく(ほんとに?)なり、いわゆる付加価値が加わって価格が高くなった。
 高く売れればいい、ようだが、それだって、そのぶん消費量が減っては、さてトータルで結果はどうなのか。

 世は時につれ、人につれ、変わらざるをえないとすれば、そろそろいいかげんに本来の持ち味の復帰へと、梶を切り直すときではないかと思うのだが…。

*写真は、「あまおう」イチゴいっぱいの“高野”のショート・ケーキ*